【韓国の外貨準備】米国債を20億ドル売却していた!8億ドルの行方は「外平債」絡みか

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2022年02月15日、アメリカ合衆国財務省から2021年12月末時点での「合衆国公債の主要ホルダーの保有金額」のデータが公表されました。以下です。

⇒参照・引用元:『アメリカ合衆国 財務省』公式サイト「MAJOR FOREIGN HOLDERS OF TREASURY SECURITIES」

韓国は、2021年12月時点で「1,312億ドル」。11月が「1,332億ドル」でしたから「20億ドル」減少しました。20億ドル分の合衆国公債を売却したようです。

もう一度、『韓国銀行』が公表した2021年12月時点での韓国の外貨準備を見てみましょう。

⇒Securities 4,217億ドル(約48兆9,003億円)
(証券類)
前月比:8億ドル増加

⇒Deposits 166億ドル(約1兆9,249億円)
(預金)
前月比:16億ドル減少

SDRs、IMFリザーブポジション、金は省略

⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「公式外貨準備(2021年12月)」

合衆国公債を20億ドル分売却したはずなのに、Securities(証券類)は8億ドル増えています。ということは差し引き28億ドル分は中身不明のSecurities(証券類)が増えたことになります。

で、現金たるDeposits(預金)です。16億ドル減っています。合衆国公債を売却して20億ドル入手できたはずなので、差し引き36億ドルが減らないと合いません。

ただし、Securities(証券類)が28億ドル増えないといけないので、この36億ドルのうち28億ドルが謎のSecurities(証券類)になったとして残り8億ドル

この8億ドルはどこへいったのでしょうか。

『韓国銀行』は12月末時点での外貨準備について、

ㅇ기타통화 외화자산의 미달러화 환산액 증가에도 불구하고 외화 표시 외국환평형기금채권 원리금 상환 등으로 감소

ㅇその他通貨建て外貨資産の米ドル換算額が増加したにもかかわらず、外貨建て外国為替平衡基金債券の元利償還などによって減少

⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2021年12月末の為替保有額」

と説明しています。「外国為替平衡基金債券」(略称「外平債」)は、為替介入の資金を作るために発行する国債ですが、『韓国銀行』の説明どおり、この元利償還で8億ドル減少したのだとすれば一応合います。

資産の部から8億ドルがなくなって、負債の部からも8億ドルがなくなったはずです。

Money1では何度かご紹介していますが、韓国の外貨準備の疑問点の一つは、『韓国銀行』から月々公表されるデータと国際収支統計で締まったデータとで外貨準備の増減が合わないことです。

上掲のとおり、『韓国銀行』は2021年12月末時点で、

Securities(証券類):8億ドル
Deposits(預金):-16億ドル
増減:-8億ドル

と公表しています。

ところが、国際収支統計で12月末時点の「外貨準備の増減」を見ると、

⇒データ引用元:『韓国銀行』公式サイト

と「-21億ドル」になっています。合わないのは不思議です。

(吉田ハンチング@dcp)

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