韓国の尹錫悦(ユン・ソギョル)新政権はとにかく前文政権政権が行った誤った施策をいちいちひっくり返すことから始めなければならなくなっています。
今年もこの季節がやってきました。「最低賃金」の改定です。
「最低賃金の引き上げ」はまだやるのですか?
文政権下では、韓国政府が主催する「最低賃金委員会」で経営者側と労働者側が話し合い、毎年07月中旬には来年度の最低賃金が決定されてきました。
今年はどうするのか?です。
文政権下では文在寅大統領の公約「最低賃金:1万ウォン」を達成するために無理やりな賃上げが行われ、結果雇用は大きく失われました。
最低賃金を守れない中小企業、小商工人、個人事業主が雇用を削減したからです。
↑文政権下で韓国の最低賃金は2017年から42%上がった「9,160ウォン」までいきました。
新政権は「文政権の施策」を全否定!
2022年06月23日、「第2次緊急経済会議」を主催した秋慶鎬(チュ・ギョンホ)副首相兼企画財政部長官は、「労働市場改革は先延ばしできない課題として、まず勤労時間と賃金体系の改編を推進する」と述べました。
「経済現実と乖離した労働市場構造を放置することは、国家の競争力とダイナミズムを浸食し、何より青年と未来世代の機会を奪うこと」とも。
簡単にいえば、文在寅政権で捻じ曲げられた労働市場、勤務時間と賃金体系を改善する」ということで、つまりは文政権の政策の全否定です。
文在寅さんは嫌な顔をするかもしれませんが、「雇用は国が作る」といって公務員とアルバイトレベルの仕事を増やしたトンチンカンな政策を実行したので仕方ありません。
ただし、最低賃金を前文在寅政権がここまで上げてしまったので、これを今更下げるわけにもいきません。弾力のある制度運営を考えなければ仕方がないというわけです。
韓国の全国津々浦で同じ最低賃金といったことではなく、地域によって最低賃金を変える――といったことです。文政権下でも提言だけはあったのですが、しかし一顧だにされませんでした。
新政権では「定年の延長」といったことまで踏み込んで制度改革を行うとしています。
いちいち文政権の尻拭いをしなければならない尹錫悦(ユン・ソギョル)新政権ですが、どのような改善プランが出てくるのかに要注目です。
(吉田ハンチング@dcp)