2022年09月15日、韓国の企画財政部から『月刊財政動向』2022年09月号が発刊されましたので、韓国政府の財政状況を見てみます。
結論から先に述べると前月よりマシになりました。
2022年07月
総収入:59.7兆ウォン
総支出:41.0兆ウォン
統合財政収支:18.7兆ウォン
管理財政収支:15.1兆ウォン2022年01~07月累計
総収入:394.0兆ウォン
総支出:450.4兆ウォン
統合財政収支:-56.3兆ウォン
管理財政収支:-86.8兆ウォン※統合財政収支は単純に総収入から総支出を引いたもの。管理財政収支は国民年金基金などの収支も足しこんだもの。国の財政の健全性を判断する場合には、管理財政収支の方を見なければなりません。
2022年07月は薄いながらも単黒で回りました。前月は「管理財政収支」で累計「-102兆ウォン」だったのですが、当月は「-86.8兆ウォン」に抑えることができました。
ただ、年間予算「-110.8兆ウォン」のところ、07月が終わった時点で「-86.8兆ウォン」ですから危ないことに変わりはありません。
韓国政府に財政余力がないという点では年初から同じです。
政府負債は1,022兆ウォンになった
政府負債について見てみます。
2022年07月末時点の政府負債は1,022兆ウォン(ただしD1)。対前年同期比で「14兆5,000億ウォン」の増加です。
債券の増減を見ると以下のようになります。
国債残高:+80兆ウォン
住宅債残高:+2.2兆ウォン
外平債残高:+0.8兆ウォン
01~08月の累積国債発行額は「132兆2,000億ウォン」でjこれは2022年の年間発行上限の74.6%です。1年の2/3が終わった時点ですから、国債発行をよく抑えているといえます。
とにかく韓国の場合は、外国から調達した資金の償還でドボン騒動を起こしますので、国債の何割を外国人投資家が保有しているのかが問題です。
2021年時点で発行残高のうち約2割(正確には19.4%)を外国人が保有していました。これがどのように推移しているのかが気になるところです。
残念ながら直近の比率は見当たりません。しかし、1997年のアジア通貨危機、2008~2009年の韓国通貨危機、過去の例からいって、資金調達を外国に頼りだすと韓国は危ないのですから。
(吉田ハンチング@dcp)