07月01日、日本政府は半導体製造に必須の部材「フッ化水素」「フッ化ポリイミド」「レジスト」3つについて、韓国に輸出する際の優遇措置を取りやめると発表。以降、韓国は大騒ぎになっています。
Money1で以前からお伝えしているとおり、韓国という国は輸出一本でもっている国で、輸出が縮小すれば国が成り立ちません。しかも輸出品目の中で半導体は大きなウエイトを締める重要な輸出品目です。2018年には輸出総額のうち約21%が半導体なのです。
⇒参照記事:『Money1』「新大統領の『どうしようもない現状』その01「輸出依存の形」」
https://money1.jp/?p=1644
日本の輸出規制により韓国の企業、韓国の輸出は大きな影響を受けます。韓国企業の代表的な企業「サムソン電子」「SKハイニックス」「LG電子」の直近の株価変動を見てみますと、しかし意外なことが分かります。チャートを見てみましょう(チャートは『Yahoo!Finance』より引用)。
↑サムソン電子の株価は急落したが08日が底で直近では回復。
↑SKハイニックスの株価も同様。
↑LG電子の株価は急落し低迷を続けている。
07月01日の日本政府の発表以降、確かに株価は急落していますが、08日を底に「サムソン電子」「SKハイニックス」の株価は戻しています。直近では、3社の中で低迷を続けているのは「LG電子」だけです。
しかし、韓国の半導体生産が低迷するおかげで「利益を得る」と考えられる企業があります。アメリカのマイクロン・テクノロジーはその筆頭といっていいでしょう。マイクロンの株価チャートをナスダックと比較してみると以下のようになります(チャートは『Bloomberg』より引用/青の線がマイクロン)。
ハイテク市場の重要・代表的指標であるナスダック・インデックスを上回る上昇を見せており、日本の対韓国規制によってマイクロンが利益を得ると、市場が見ているのは明白です。
(柏ケミカル@dcp)