2022年11月17日、韓国の企画財政部から「月刊財政動向11月号」が発刊されました。09月時点での韓国政府の財政状況を見ると、以下のようになっています。
2022年09月
総収入:44.6兆ウォン
総支出:46.7兆ウォン
統合財政収支:-2.1兆ウォン
管理財政収支:-6.5兆ウォン2022年01~09月
総収入:483.2兆ウォン
総支出:536.0兆ウォン
統合財政収支:-52.7兆ウォン
管理財政収支:-91.8兆ウォン※統合財政収支は単純に総収入から総支出を引いたもの。管理財政収支は国民年金基金などの収支も足しこんだもの。国の財政の健全性を判断する場合には、管理財政収支の方を見なければなりません。
当月は、統合財政収支も管理財政収支も薄いながらも赤字。01~09月の累計では、管理財政収支は「-91兆ウォン」に達しました。2022年はそもそも「-110兆ウォン」の赤字設計でしたから、まだ余裕はありますが、赤字であることに変わりはありません。
実は、税収は増えているのです。
2021年の同期と比較すると国税収入は「43兆1,000億ウォン」増加しています。
なぜこれで黒字にならないかというと、支出が同期比で「64兆ウォン」増加しているからです。
09月に予定されていた「満期償還の延期、元利返済猶予」措置の終了が、金融委員会のギリギリでまた日和って延期されましたので、徳政令関連の出費がかさまずに済みました。
ここまでの統合財政収支、管理財政収支の推移を見ると以下のようになります。
企画財政部の読みどおりに収入は増加しているのですが、支出の増加が財政を圧迫しています。韓国としてはこれ以上の支出増は勘弁してもらいところでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)