韓国企業がいかに資金調達に汲々としていたかが分かりました。
2023年01月05日、『韓国銀行』から2022年第3四半期の資金循環統計が公表されました。
資金循環統計とは、至極簡単にいうと、資金がどこからきてどこに行ったのかを主体(企業・家計・政府・金融機関)別に明らかにしたものです。
今回のデータの中で注目は企業です。
ご注目いただきたいのは、資金運用が「20.0兆ウォン」とかつてないほど縮小し、資金調達が「81.7兆ウォン」とむしろ減っているのに、純調達の規模が「61.7兆ウォン」と巨額になっていることです(純運用は上掲表組のようにマイナスになる)。
対前年同期の「26.4兆ウォン」から「35.3兆ウォン」も増加しています。
この61.7兆ウォンの純調達というのは、韓国通貨危機時の2009年第1四半期以来で最大規模です。
調達が81.7兆ウォンというのがミソで、これは第2四半期の「95.4兆ウォン」よりも小さい額です。しかし、純調達は過去最大。
出すのをケチって61.4兆ウォンの純調達を達成したわけです。
これは資金調達が思うように運ばないことから出す方を極端に絞ったと推測できます。背景には、例の「資金調達市場での金利急騰」があります。
韓国企業の資金調達の困難を表すデータではないでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)