『反日種族主義』の著者として知られる李栄薫先生が『朝鮮日報』に広告を出しました。
主旨は以下のようになっています。
●韓国人が大量に連行されて奴隷として酷使されたという強制徴用主張は、韓国の間違った集団情緒である「反日種族主義」がもたらした虚偽の記憶で、この問題は1965年、両国が国交を正常化しながら締結した条約を通じて完全かつ永久に解決された
●2018年の大法院の判決は、虚偽の記憶を歴史的事実と錯覚し、日韓協定という国際法に正面から違反した韓国司法府の歴史上消せない一大汚点である
●大法院の判決を執行するために韓国外交当局が取ってきた措置や日本側に懇願する行為は、先進文明国家として決してやってはならない卑屈な外交である
●尹錫悦政府は偽りで卑劣な対日外交を直ちに中断し、過去史問題はこれ以上ないことを宣言せよ
李栄薫先生は、「強制徴用主張は、韓国の間違った集団情緒である『反日種族主義』がもたらした虚偽の記憶」と断じ、2018年の大法院(最高裁判所に当たる)の判決こそが「国際法違反の韓国司法の歴史に残る汚点」と指摘していらっしゃいます。
その上で、卑劣な外交をやめろ、すなわち「日本の呼応(謝罪と賠償)を乞うような外交をやめろ」と結論付けています。
李先生のご指摘は至極もっともですが、日本側にも問題があります。
今回の「代位弁済プラン」は、日韓政府合作の「本質から目をそらすもの」に他なりません。
皆さん忘れていらっしゃるかもしれませんが、そもそもは「韓国の司法が国際法違反の判決を下し、それをいかに是正させるのか」が問題だったはずです。
それがいつの間にか、「日本政府・企業がいかにして謝罪も買収もなくて済ませられるのか」という「体」を整える課題になってしまいました。
「大局的な政治判断」と胸を張る方がいらっしゃるかもしれませんが、「とんち」で切り抜けたといえなくありません。
尹錫悦(ユン・ソギョル)政権だから合意できた、次に左派・進歩系政権ができたら「日本との合意はひっくり返して当然」などという態度を取るのを許してはならないでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)