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中国「常温超伝導が達成されたら……」虫のいい主張

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韓国の『量子エネルギー研究所』が常温・常圧超伝導体「LK-99」を開発した――という件にかこつけて、中国共産党の英語版御用新聞『Global Times』が虫のいい主張を繰り出しました。

2023年08月03日付け社説記事から一部を以下に引用します。

韓国の研究チームが最近、常温超伝導体を作り出したと主張した。

このニュースは瞬く間に科学界を超えて広がり、複数の国で社会レベルの熱い議論を巻き起こした。

また、このニュースは国際資本市場でも連鎖反応を引き起こし、超伝導技術関連株が急騰した。

物理学界がこれほど活気づいたのは久しぶりのことだ。地政学的な対立や紛争が騒がしくなる中で、世界がこれほどエキサイティングな新しい焦点を見つけることはめったにあるまい。

(中略)

テクノロジーにおける大きなブレークスルーは、世界的な意義を持つ。

今回のように、韓国がどの同盟や陣営に属しているかによって、韓国が科学的な大躍進を遂げることを拒否する人はいないだろう。

この瞬間、私たちはみな人間であり、複雑な違いや矛盾を抱えているかもしれないが、最も重要な問題に直面したとき、私たちの利害は一致し、運命はつながっていることに誰もが気付くだろう。

大胆に想像してみてほしい。

もし常温超伝導材料が本当にブレークスルーを達成し、大規模に応用されるようになれば、今日、国や人々の間で争われている多くのこと、特に地政学的、イデオロギー的なことは不要になるだろう。

今、アメリカや西側諸国はこのことにとらわれている。

もっと高い次元、広い視野から自分自身や世界、そして人類の状況を見つめ、地政学的、イデオロギー的なパラノイアから飛び出す必要がある。
(後略)

⇒参照・引用元:『Global Times』「One thing is certain in ‘room-temperature superconductor’ controversy: Global Times editorial(常温超伝導体」論争で確かなことが一つある)」

常温超電導が達成されたなら「地政学的、イデオロギー的なことは不要になる」と主張しています。

そんなことはないでしょう。

仮に今回の「LK-99」なる常温超伝導体が本物だったなら、その研究は称賛されるべきです。人類にとっての大きなブレイクスルーですから、その国の地政学的な立場、イデオロギーに関係なく開発の偉業は称賛されるでしょう。

誰も、韓国で開発されたから駄目とはいわないはずです。それどころか、失礼ながら「ノーマークな国」での大きな科学的発見ですから、もし本当なら激賞されるはずです。

真理を見出したという成果には、政治的な色など関係ありません。

たとえ、嫌すぎる中国共産党が支配する国で開発されたとしても、真理に傷はつきません。

しかし、そこから始まる技術の囲い込みといった戦いもあるはずです。「中国には渡すんじゃねーぞ」と合衆国は言うに違いありません。中国共産党は「合衆国より先にかっぱらって確立せよ」と言うでしょう。

「高い次元に立てばブレイクスルーを達成する技術は人類みんなのモノ。イデオロギーは関係ないよね」と主張しており、格好よく聞こえます。

しかし、これは「地政学的、イデオロギーに関係なく、先端技術を中国共産党にもよこせ」という虫のいい主張です。

私たちの利害は一致し、運命はつながっている」のうさんくささはどうでしょうか。

もし「LK-99」が本物だったとして、韓国の皆さんは「中国-韓国(私たち)の利害は一致し、運命はつながっている」と思うでしょうか?

(吉田ハンチング@dcp)

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