2023年08月18日、中国共産党の英語版御用新聞『Global Times』が「Canada omission from China’s group tour destination list ‘self-inflicted’」(中国の団体旅行先リストからカナダが外れたのは「自業自得」)という、大変に大人気ない記事を出しました。
08月10日、中国共産党政府は、団体ツアーやパッケージ旅行が承認される目的地リストにアメリカ合衆国・日本・韓国など78カ国を追加承認しました。
Money1でも、先記事で「韓国が『中国人旅行者が増えるぞ』」と喜んでいるとご紹介しました。
この78カ国からカナダは漏れたのです。
なぜ、カナダが承認されなかったのかというと――在カナダ中国大使館の広報は「(この決定は)最近、カナダ側がいわゆる『中国の干渉』を繰り返し誇張しており、カナダ国内で横行的かつ差別的な反アジア的行為や言葉が著しく増加している中で行われた」としました。
『Global Times』の記事は、この弁を引いて以下のように書いています。
(前略)
『CBC』(カナダ放送協会:引用者注)が水曜日に報じたところによると、カナダの外務大臣と観光大臣の報道官は、カナダが中国の承認旅行先リストから漏れたこと、および中国大使館の最近の公式声明について、政府は承知していると述べた。カナダが中国のツアーグループの不在を心配しているのは驚くことではない。
世界観光機関によると、中国はCOVID-19の流行以前、世界最大のアウトバウンド観光客の供給源となっていた。
2019年、中国人観光客は海外旅行に総額2,550億カナダドルを費やした。
(後略)
⇒参照・引用元:『Global Times』「Canada omission from China’s group tour destination list ‘self-inflicted’」
タイトルで「自業自得」と表現をしていることからも分かるとおり、「カナダめ、ざまあ見ろ」という記事です。
中国メディアは全て中国共産党の支配下にありますから、これが中国共産党の主張なのです。
中国を批判すると「2,550億カナダドル」の中国人観光客による収入は得られないぞという脅しであり、カナダに対する露骨な嫌がらせです。
こういうことをするとますます嫌われるのだ、という点については思い至らぬようです。
(吉田ハンチング@dcp)