2023年08月24日、日本は福島処理水の海洋放出を開始しました。
「中国の言うことを聞かなかった」と中国は日本を圧迫する動きに出ており、日本もこれに反発。日中の対立が深まっています。
この状況について、韓国メディア『NEWSIS』が興味深い記事を出しています。「日中の対立が深まるのは韓国にとって利益かもしれない」というのです。
以下に記事の一部を引用します。
↑『NEWSIS』の紙面。Top記事となっています/スクリーンショット日本政府が先月24日から福島第1原子力発電所の汚染水(原文ママ:引用者注/以下同)を海に放流し始めると、中国が日本の水産物の輸入を全面禁止するなど、日中対立が最高潮に達している。
日米韓安保協力が強化されている状況で、韓国も外交的不利益を被る可能性があるとの声と共に、中国が韓国行きの団体旅行を許可するなど、外交的な「東アジア路線」を打ち出しており、現状をうまく活用すべきだという主張も出ている。
(中略)
『明知大学』政治外交学科のシン・ユル教授は「合衆国・欧州・日本対中国・ロシアという新冷戦体制が徐々に固まっており、特にロシア・ウクライナ戦争勃発後、中国がロシアを助けながら新冷戦構図が強化された状況」とし、
「今、中国は福島汚染水排出問題を一つの攻撃手段として使用しているわけだが、このような状況で中国が新冷戦構図の反対側にいる日本と韓国を友好的に扱うとは思えない」と明らかにした。
ソ・サンミン『国民大学』中国文学社会研究所HK研究教授も「合衆国を中心とした日米韓軍事同盟システムが中国を狙っている状況で、日本の汚染水放流で中日関係が悪化している」とし、「果たして中国が合衆国と日本の味方である韓国と友好的な外交関係を続けるかというと、さすがに期待するのは難しい」と述べた。
(中略)
一方では、米国の高強度の牽制と韓米日密着に直面している中国が韓国を外交的な「東アジアの糸」と考えている状況も演出され、これをうまく活用すべきだという声も出ている。
(中略)
『徳城女子大学』のチョ・ジンマン政治外交学科教授は、「合衆国と日本は伝統的な友好国であることを否定できない状況で、韓国との関係さえ揺らぐと中国に有利な側面がないので、コミュニケーションを取って管理するというメッセージと解釈できる」と話した。
(中略)
チョ教授は「日本に対する強い抗議の中で、中国が韓国に手を差し伸べる状況をどのように活用するかが重要だ」とし、「等距離外交を重視していた前文在寅政権の時とは異なり、“バイデン路線”を掲げた現尹錫烈政権にとって重要な分岐点になると思われる」と伝えた。
日中対立が深まる中、中国が韓国をどう扱うのか?に注目しています。
『明知大学』政治外交学科のシン・ユル教授、『国民大学』のソ・サンミン教授は、「新冷戦が深化している中、韓国は自由主義陣営国と見られているので、中国が韓国を友好的に扱うわけないだろう」というご意見。
ところが、韓国が離れると中国には自由主義陣営国との接点がなくなるので、韓国にはチャンスだという意見を披露しているのが、『徳城女子大学』のチョ・ジンマン教授です。
同紙によれば韓国は「東アジアの糸」だそうで、チョ教授は「中国が韓国に手を差し伸べる状況をどのように活用するか」と述べています。
これこそが「コウモリの思考」です。
韓国は旧宗主国の中国からすれば、属国扱いであり、利用することはあっても手を差し伸べたりはしません。なぜそんなことが分からないのか実に不思議です。
(吉田ハンチング@dcp)