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韓国政府「韓国の外貨準備は十分危機に対応できる」

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韓国では監査シーズン。各委員会で(文在寅政権の尻拭いに追われているため)尹錫悦(ユン・ソギョル)政府が劣勢に立たされることも。

『共に民主党』議員は、「自分たちの政権(文政権)の無策」が政府を現状に至らしめたのをすっかり忘れて、現政府に文句をいっています。全くいい気なものです。

税収が約60兆ウォン不足(対前年比)し、政府財政が危機的状況となっているため、企画財政部に対する風当たりも強いのですが、秋慶鎬(チュ・ギョンホ)副首相兼企画財政部長官の受け答えは注目に値します。

「企画財政委員会」国政監査で、『共に民主党』ホン・ソンクク議員が「米国債10年物の金利が5%を超えるなどマクロ(マクロ経済)が危険だ」と水を向けたのでが、これに対して秋長官は――、

「国際原油価格の上昇が止まらず、世界経済の回復速度が遅い」

「不確実な要因が続いており、注視しており、さまざまな政策対応を点検している。特に中東情勢の拡大などが韓国の実体経済に大きな影響を与える可能性があり、関係機関と連携して対応している」

――と述べました。次が面白いのです。

外貨準備高を増やすべきだ」という指摘があったのですが、秋長官は「『IMF』や国際信用評価会社は、韓国の外貨準備額は対外衝撃に十分に対応できる水準だと評価している」と答えました。

そもそも「外貨準備高を増やすべきだ」――という指摘がいかがなものか、です。外貨準備は、国際収支の結果を主な原因として変動します。増やしたいからといって政府が増やすことができるものではありません。

政府にできることで増加させられるとすれば、外国から借金して増やすことができます。外貨準備というのは、そもそも「資産の部」しか見ませんので、借金をしても増えるのです。

「実際に使える真水はいくらあるのか」といわれるのはそのためです。

秋長官は、「国際機関から韓国の外貨準備高は十分だと見られている」と述べていますが、これは正しいです。もちろん、本当に公表している数字だけ「あれば」ですが。

韓国の外貨準備高は直近、2023年09月時点で「4,141億ドル」あります。

これで大丈夫なのか?――です。

2020年03月、世界的ドル不足で韓国もドル枯渇という事態になり、アメリカ合衆国・『FRB』(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)が提供したドル流動性スワップ(韓国側呼称は「通貨スワップ」)で救われました。

このとき、韓国の外貨準備高は、公表データによれば約4,000億ドルあったのです。現在と大して変わりません。

現在十分なら当時も十分だったでしょう。

にもかかわらず、2020年03月、韓国は「ドル流動性スワップに救われることが分かる」までドタバタでした。

韓国の外貨準備高は本当に公表データどおりあるのか、は今でも問題なのです。

(吉田ハンチング@dcp)

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