そりゃそうなるでしょうね、という話です。
2023年12月15日、『IMF』(International Monetary Fundの略:国際通貨基金)のKristalina Georgieva(クリスタリナ・ゲオルギエバ)専務理事が韓国の尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領と面談を行いました。
この面談の中で、ゲオルギエバ専務理事は、韓国で議論されていた「棚ぼた税」について懸念を表明しました。
「棚ぼた税」というのは、Money1でも先にご紹介した「銀行は金利が上がって儲けやがったけしからん。税金かけてやる」――のことです(以下の先記事をご参照ください)。
金利上昇局面で銀行圏は棚ぼた式に儲けやがった――という主張から一名「棚ぼた税」と呼ばれています。
『共に民主党』の李在明(イ・ジェミョン)党首のみならず、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領まで同じような主旨の発言をしていますので、韓国という国は基本的に資本主義が理解できていないのではないか、と思わされます。
また、他人が自分の手の届かないところで儲けるのを許せない韓国の皆さんの心情を反映した主張といえます。他人の芝生が青いのを許せない度し難い人々なのです。
それはともかく、第20代大統領室が公表した「ゲオルギエバ専務理事・尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領面談」についてのプレスリリースから、該当箇所を以下に引きます。
(前略)
一方、ゲオルギエバ総裁は棚ぼた税と関連し、一部の先進国でも銀行部門に同様の税金が課されたことがあるが、カナダの場合、銀行の株価下落で配当関連税収が減少するなどの副作用があったことを指摘し、棚ぼた税よりは銀行圏の自発的な共存協力方式を支持すると述べました。
(後略)
ゲオルギエバ専務理事は、棚ぼた税よりは、李在明(イ・ジェミョン)さんなどが要求した「銀行圏が共同で基金を作って所得税弱者にお金を出せ」の方がマシ――と指摘しました。
しかし、注意していただきたいのは、ゲオルギエバ専務理事は決して「銀行圏による基金設立を支持した」わけではないのです。あくまでも「マシ」だと述べているに過ぎません。
当たり前です。金利で儲けるのを否定したら資本主義が成り立ちません(イスラム金融はあるにしてもです)。そもそも銀行が「金利で大儲けしやがったけしからん」などと非難される韓国がおかしいのです。
つくづくおかしな国です。韓国というのは。
(吉田ハンチング@dcp)