Money1でもご紹介してきた「鉄筋ヌケ」マンションの件です。
そもそも本件の始まりは、2023年04月28日に起こったマンション地下駐車場の崩落事故です。
↑2023年04月28日に起こった「地下駐車場の崩壊」。突然駐車場が崩れたので調べてみたところ、このマンションの柱には規定どおりの鉄筋が入っていませんでした
地下駐車場が勝手に崩壊したことに端を発し、調べてみたら『韓国土地住宅公社』(略称「LH」)が供給した「無梁版構造で建設されたマンション」のせん断補強筋が抜けていることが発覚。
さすがに尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領も頭にきて、全数調査を指示したのですが、『国土交通部』『LH』が調査したところ、154本必要なせん断補強筋が全部入っていなかったマンションが見つかるなど、大変なことになりました。
後になって、この全数調査の結果もずさんなものであったことが分かるなど、韓国がいかにいい加減な建設行政を行っているかを露呈させました。
さらには、「公金チューチュー」を疑わせることまで出てくる始末。
本件について、韓国メディア『中央日報』がスクープを出しています。鉄筋ヌケだけではなく、他に設計図どおりに施工していなかったことが分かったのです。
記事から以下に一部を引用してみます。
(前略)
建設業界によると、LHアパートの安全点検を行った専門業者は、LHアパートの地下駐車場上の花壇の土深(土の深さ)が設計より深く、荷重状態と土深を確認しなければならないと診断報告書に明記してLHに提出した。設計図面上の土深は1mだが、実際の現場点検の結果、ひどい場合は土深が3mのところもあり、設計基準通りに花壇が造成されたところは一つもなかったというのが診断業者の関係者の話だ。
(後略)
全数調査を行ったときに、地下駐車場の上に積む土の深さを調べたところ、設計図どおりに施工されていたものは一つもなかったというのです。
当然ですが1mの盛り土をするのと、3mの盛り土をするのでは、下の構造物にかかる荷重は全く違います。地下駐車場が勝手に崩落した一因はこのいい加減な施工にあったのではないか――というわけです。
さらにひどいのは、点検会社が報告したにもかかわらず、本件について『LH』が全く公表しなかったことです。
――というわけで、ケンチャナヨにもほどがある建築物だったのです。しかも、公社である『LH』が国民に提供するマンションで、このようなずさん極まりないことが行われていたのです。
(吉田ハンチング@dcp)