薄い黒字になると予測していましたが、わずか3億ドルの黒字。かろうじての貿易黒字でした。
韓国の産業通商資源部が2024年01月の輸出入現況のデータを公表しました。
↑黄色の蛍光マーカーが2024年01月の輸出、赤の蛍光マーカーが輸入、その下が貿易収支。2024年01月
輸出:546億9,000万ドル(18.0%)
輸入:543億9,000万ドル(-7.8%)
貿易収支(輸出 – 輸入):3億ドル※( )内は対前年同期比の増減
⇒参照・引用元:『韓国 産業通商資源部』公式サイト「2024년 1월 수출입 동향」
ご注目いただきたいのは、貿易でも儲けを示す貿易収支が急に落ち込んだことです。以下が韓国の(通関ベースの)貿易収支の金額の推移です。
昨年同期、すなわち2023年01月は「-127億ドル」もの大赤字でしたので、「3億ドル」のわずかな黒字でも「黒転」には違いありませんが――2023年10月に「37億ドル」まで戻し、いい調子だったのに急減です。
興味深い点は、半導体の輸出が対前年同期で「56.2%」も増加している点です。
輸出が回復なのはいいかもしれませんが、問題はどのくらい儲かったのかです。
韓国メディアは「8カ月連続の貿易黒字」と書くでしょうが、韓国は貿易収支が大きな黒字でないと国が傾きます。ですから貿易黒字が当たり前で、そうでないと倒れます。「◯カ月連続の……」と書かないといけない危機感があるのです。
注目の対中国貿易の結果は以下のようになっています。
対中国輸出:106億9,000万ドル(+16.1%)
対中国輸入:123億9,100万ドル(-5.7%)
貿易収支(輸出 – 輸入):-17億100万ドル
対中国輸出が対前年同期比で「16.1%」増加しました。韓国メディアは例によって輸出が回復してきた、などとかくかもしれませんが、貿易収支は赤字なのです。
しかも、01月にいきなり「17億ドル」も赤字です。2023年の01月は「39億ドルの赤字」でしたから、マシになったというかもしれませんが、対中国貿易は2024年も赤字トレンドが続くものと推測されます。
(柏ケミカル@dcp)