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韓国「貯蓄銀行に慌てて1,000億を輸血」

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韓国の金融企業がドタバタしております。しつこくご紹介してきた不動産PF(プロジェクトファイナンス)関連の危機です。

韓国の金融当局が最も恐れているのは、不動産会社が飛ぶだけならまだしも、その結果、金融機関の信頼性が揺らぐことです(もう疑問視されていますけれども)。

とにかく、不良債権の金額が莫大にある――と認知されて(あるいはバレて)、信頼性が揺らげば取り付け騒ぎも起こるかもしれません。そうなると外国人投資家の急速な資金引き上げにつながる可能性があります。韓国の金融システムは脆弱なので、そのような事態になる前にボヤを消さないといけません。

韓国の金融委員会と金融監督院は、不動産PFに関連した事業所を調査し、「不良なところは果断に整理する」という方針を打ち出しました。問題は、

・本当のデータを公表できるか
・きちんと全てのウミを出し、処理できるか

です。

不良債権として処理する金額の集計はこれから出てきます。現在のところ、エクスポージャーは「230兆ウォン」で、「23兆ウォン」を処理する――としているのですが、果たして「エクスポージャーの1割で済むのか」です。

韓国「不動産PF」危機。エクスポージャー230兆あった。不良23兆を処理する
不動産PF(プロジェクトファイナンス)が韓国のアキレス腱となっており、「どうするんだ」と注目ポイントでした。韓国で唯一の内需といっていい不動産市場が弱々なままでは困るのです。2024年05月13日、韓国金融委員会と金融監督院が共同で「不動産...

このような懸念がある中、2024年05月31日、『ウリィ金融貯蓄銀行』が理事会を開催。1,000億ウォン規模の有償増資を行うことを決めました。

明らかに、金融委員会と金融監督院が行う調査への対策です。

不良債権と認められるものが目論見より多く認定されると、貯蓄銀行の健全性を疑われることになるので、「資本を増強しよう」という動きに他なりません。

逆にいえば、それだけ危ないということの証左でもあります。

金融委員会と金融監督院の調査で何が出るのか、要注目です。

(吉田ハンチング@dcp)

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