中国は、G7広島サミットの1日前に大変に華のない「中国・中央アジア首脳会議(サミット)」を開催し、「誘われなくても、さびしくないぞ」とアピールしました。
リアルタイムで取り上げ損ないましたが、中国共産党の英語版御用新聞『Global Times』では「わざと日程をかぶせたわけではないが……」と記事で書きました。御用新聞が書くということは、意図的にそうしたと自白したようなものです。
今回の、「自由主義陣営国サミット」と「中国の俺様サミット」の被り具合は、中国の皆さんがSNSでも話題になっております。下掲のように、公開された写真を比較する投稿が多く見られます。
中国の皆さんはなかなか皮肉屋で、中国の豪華極まりないもてなしに対して、以下のように書いたりしています。
「(G7各国は)小さなお金を使って大きなことをする。ショーではない。賞賛する」
「これが他国が先進国になる理由だ」
「先進国になるには、それなりの理由がある。 先進国である理由はいろいろだ」
「同じ税金でも、一方は一生懸命使い、他方は惜しみなく使う」
「空虚な外観と現実的な効率性」
「重要なのは、誰のお金が使われているかだ? 浪費できないのはどっちだろう?」
「勤勉と倹約は昔から中華民族の伝統的な美徳である。今の時代は中華文化ではないのか?」
「(サミットは)同じものではない。G7のどの国も共通の価値観があり、お金を拠出する。中央アジア諸国はお金が必要なだけ。習近平がお金をけちれば、中央アジア5カ国はすぐに顔を曇らせる」
などのように、中国共産党政府の豪華に過ぎるもてなしを皮肉るような書き込みが多く見られました。
↑中国・中央アジアサミットで訪中した5カ国首脳をもてなすための準備。いかにも美味しいものが供されそうな雰囲気です
↑なぜこんな体育館みたいなだだっ広いところで会議をやっているのでしょうか。首脳同士の距離も離れ過ぎではないでしょうか。中国・中央アジア5カ国がいかにも疎遠に見えます。
↑やはりこういう感じの方が「われわれは仲いいですよ」とアピールしやすいでしょう(ショーっぽいにしても)
もっとも日本だってG7サミットのために多額の資金を出しているのですが。
「中国の開催したサミットはただのショーだ」という意見が散見されました。たとえ、ショーであっても中国は意地でもG7広島サミットに対抗せざるを得なかったわけです。中国の皆さんは、ずいぶん冷めた目で見たようではありますが。
(吉田ハンチング@dcp)