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「140億バレル」の可能性に韓国が動揺している。

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韓国メディアに「140億バレルの可能性に日本が動揺している」という記事が出ています。

結論からいえば、韓国が動揺しているのです。「大統領が言っちゃったけど大丈夫なの」です。

韓国の尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領自らが公表した「(韓国の領海内の)日本海で140億バレルの石油が出るぞ」なのですが、早くも怪しくなってきました。

上掲が試掘する海域を示したもの(大統領室公開の写真)ですが……この場所は、朴正煕(パク・チョンヒ)大統領の時代に「石油が出る」といわれて騒がれた場所じゃないのか――というのが一つ。

次に、この海域の資源探査を行い「有望」と報告した――とされる会社が明らかになりました。『ACT-GEO』というのですが、2017年に設立されたアメリカ時間・テキサス州にある企業です。


⇒参照・引用元:『LinedIn』「ACT-GEO」

上掲は『LinkedIn』の紹介ページです(『ACT-GEO』の公式サイトには接続できませんでした/タイムアウトする2024年06月04日18:01現在)。

この会社の情報を見てみると、「ACT-GEOは、ビジネスへの応用性を重視し、競争力のある価格で高品質の地球科学コンサルティングとトレーニングを提供しています」となっています。本当に探査を行ったのでしょうか。

また、『ACT-GEO』の素性の調べてみると、創業者について次のような報道があります。

昨年02月、産業通商資源部から浦項・迎日湾沖の石油・ガス埋蔵の可能性に関する深海評価を委託されたとされる『ACT-GEO』は、『Exxon Mobil(エクソンモービル)』で探査専門家として働いていたブラジル人のVitor Abreu(ビクター・アブル)によって設立された会社である。

ビクター・アブルは、『LinkedIn』と現在勤務する『Fluxus OGE』によると、『Federal University of Brazil UFRGS』を卒業後、テキサス州ヒューストンの『Rice University(ライス大学)』で博士号を取得した。

ブラジル国営石油会社『Petrobras(ペトロブラス)』とアメリカ合衆国最大のエネルギー会社『Exxon Mobil(エクソンモービル)』で探鉱チームのリーダーを務めた。

『エクソンモービル』では、ガイアナ地域のLiza-1井の掘削など、評価や重要な探鉱発見をコーディネートし、カスピ海やガーナでの重要な発見を主導した。この分野での経験は38年に及ぶ。

『エクソンモービル』を退社した2015年にコンサルティング会社『ACT-GEO』を設立し、創業者兼社長として勤務。

同社はテキサス州ヒューストンを拠点としている。1999年から『ライス大学』の非常勤教授を務める。石油地質学の分野で数多くの科学論文を世界最高峰の学術誌に発表し、世界中で使われている石油地質学の参考書を3冊執筆している。

2023年05月にブラジルの石油会社『Fluxus』の共同設立者兼最高技術責任者として入社したため、『ACT-GEO』の活動は休止している模様。
(後略)

産業通商資源部が『ACT-GEO』社に海底探査を委託していたとしても、本当に「有望」という結果が出たのでしょうか。

これについては、2024年06月04日、韓国メディア『毎日経済』が『ACT-GEO』社の設立者であるビクター・アブルさんに接触することに成功。以下のように報じています。

(前略)
『ACT-GEO』のオーナーであり、現在も顧問を務めるビクター・アブル博士は04日、『毎日経済』との単独インタビューで「浦項の石油・ガス田は非常に有望な機会だ」と自信を示した。

まだ(石油とガスは)発見されていないが、今年末に深海を掘削して評価してみれば分かるだろう」とアブル博士は語った。

⇒参照・引用元:『毎日経済』「Interview with Adviser Actzio Abreu of the United States “Pohang Oilfield, a Very Promising Opportunity Our team is small, but the best in the world. I will go to Korea on the 5th to explain it myself.”」

「まだ出ていない」「これから掘る」のです。アブルさんは05日に韓国入りするとのことですので、「どう有望なのか」の説明を待つしかありません。

さらに、今回の大統領自身による発表にも、拙速という指摘が出ています。

大統領が何を発表するのかは、産業通商資源部も知らされていなかった――というのです。極左メディア『ハンギョレ』は以下のように書いています。

(前略)
資源開発・エネルギー関連の主務省庁である産業部もざわついていた。

尹大統領の国政ブリーフィングに安徳根(アン・ドックン)産業部長官が同席することを、産業部の報道官室も午前09時ごろに認知し、「内容を把握中」だと09時40分に記者団に伝えた。

産業部は「突如の発表」となったことについて、「大統領室が決めた事案」だと説明するにとどまった。

安長官は、「先週確定した結果について大統領室と緊密に意思疎通し、昨日(02日)大統領に探査結果を直接報告した」と述べた。

事前予告なく極度の保安の末に発表がなされた背景について、大統領室と産業部の内外では「不正確な情報が事前に流出すると、投資市場に影響を与えうるため」と説明されている。
(後略)

⇒参照・引用元:『ハンギョレ(日本語版)』「韓国産業部、尹大統領の「浦項石油試掘」突如発表に当惑…『大統領室が決定』」

前日に上がった報告を基に、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領は、産業通商資源部にも図らず急きょ発表することを決めたのです。

この背景には、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の支持率が20%台にまで落ちたことがあるのでは――という推測もあります。

しかし突然発表しても、後で、例えば「報告は確かなものではありませんでした」といった事態になると、失望感でさらに支持率は下がると思われます。

大丈夫なのでしょうか。

韓国の領海内のことであれば、日本の知ったことではありませんが、これで日本政府が「共同開発を行いたい」などと言い出すのを釣り出そうという目論見であれば――勘違いもいいところです。「あんさんところの領海内なら勝手にやりはなれ」でスルーするでしょうから。

邪推するなら、日本にお金と技術を出させるための詐術かもしれませんので。

――というわけですので、「日本が」ではありません。韓国が動揺しているのです。

(吉田ハンチング@dcp)

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