韓国経済が危機的な状況に陥っており、あちこちの企業から「お金を回してくれ」という支援要請がなされています。
そのたびに韓国政府は、国策銀行『産業銀行』『輸出入銀行』などを通じて支援を行う旨の支援策を発表してきました。
銀行にお金はあるのかと懸念される状況だったのですが、ついに本当にお金が足りなくなったようです。
2020年05月11日、韓国メディア『韓国経済』に「産銀・新譜などの政策金融機関に『史上最大』10兆ウォンの資金投入」という記事が出ました。
同記事によれば、企業に対する支援を行うための第三次補正予算の中に「10兆ウォン」規模の政府系銀行への支援を盛り込むとのこと。
同記事から一部を引用します。
政府は産業銀行などの政策金融機関で史上最大規模の10兆ウォンの資金を投入する計画だ。
新型コロナウイルス感染症(コロナ19)被害企業などの金融支援を行う過程で資産の健全性が急速に悪化しかねないという懸念からだ。
政策金融機関は、政府が2月から発表している180兆ウォン規模のコロナ19金融支援対策を実施しなければならない。
⇒参照・引用元:『韓国経済』「産銀などの政策金融機関に『史上最大』10兆ウォンの資金投入」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
そうなのです。政府が企業支援・国民支援で打ち出した「180兆ウォン」規模の支援策は、『産業銀行』などの国策銀行が引き受けなければなりません。
180兆ウォンものお金を吐き出さなければならない銀行の健全性を保つために、「政府が銀行にお金を突っ込まないといけない事態」にまでなっているのです。
そのお金はどこから持ってくるかというと、これはもう赤字国債を発行するしかありません。その国債を中央銀行『韓国銀行』が引き受け、その分のお金を供給するわけです。
ところが、これはこれで「政府の借金が史上最高まで膨らむ!」と大問題になっています(以下の記事を参照ください)。国債の発行は政府の借金を増やすことですので。
というわけで、いよいよな事態です。
「もう『韓国銀行』がお金を刷ればいいじゃん!」というお話になりそうな気もいたしますが……さて、どうなるでしょうか。
なにせ『韓国銀行』はかつて政府の要請で、為替介入のためにお金を刷ったことがありますから(以下記事参照)。
(柏ケミカル@dcp)