2024年07月15日、韓国の産業通商資源部が「2024年06月の自動車産業」についてデータを公表しました。
「2024年にも自動車輸出は最高実績」というタイトルになっていますが、さあ喜んでいる場合でしょうか?――という内容です。
まず、産業通商資源部のリポートにある以下の表組をご覧ください。韓国の自動車輸出を国・地域別にまとめたものです。
ご注目いただきたいのは、輸出が増えたといっていますが、どの国・地域で増えているのか――です。
韓国自動車輸出(2024年01~06月累計)
北米:217.3億ドル(+25.9%)
EU:66.9億ドル(-22.7%)
アジア:26.6億ドル(-11.2%)
中東:24.5億ドル(-17.7%)
オセアニア:13.3億ドル(-6.7%)
中南米:19.3億ドル(-3.6%)
アフリカ:1.9億ドル(-30.5%)※( )内は対前年同期比の増減
⇒参照・引用元:『韓国 産業通商資源部』公式サイト「2024年にも自動車輸出は最高実績」
「輸出が増加しており、2024年も輸出の最高額を更新する」などと大本営発表を行っていますが、増加しているのは北米だけで、他の地域は全て対前年割れです。
さらに注目すべきは、韓国内でも自動車販売が不振という点です。
以下をご覧ください。
01~06月累計販売台数
内需販売量:79万8,544台(-10.7%)
海外輸出量:146万7,196台(+3.2%)※( )内は対前年同期比の増減
⇒参照・引用元:『韓国 産業通商資源部』公式サイト「2024年にも自動車輸出は最高実績」
なるほど輸出は(対前年同期比で)+3.2%と増えています。ところが、韓国内の販売台数は約11%も減少しています。
※生産台数
06月単月で見ると、対前年同期比で「-15.2%」と大きく減少しているのです。
これは韓国内が不景気で、消費が弱っていることの証明でもあります。
北米市場頼みの一本足打法で、おまけに韓国の国内市場がアテにならなくなっているのです。
さあ「輸出が絶好調」と喜んでいる場合でしょうかね。
(吉田ハンチング@dcp)