中国人が「金」に殺到。人民元安・不動産市場壊滅で他に選択肢なし

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中国の皆さんが「金(Gold)」購入に殺到しています。まず『Radio Free Asia』の記事から一部を以下に引用します。

『每日経済新聞』によると、新年とバレンタインデーの影響を受け、09日朝、北京市の高級ショッピングモール「SKP」にある老舗金店では、氷点下の寒さにもかかわらず長蛇の列ができた。

夜7時になっても2時間待ちの状態が続き、当日5時間並んでようやく店内に入れた人もいた。翌日には7時間並んだという消費者もいたという。

メディアの報道によれば、北京だけでなく、上海の豫園にある老舗金店でも、消費者が早朝4時から並び始めた。

中にはスーツケースを引いて地方から来たり、車で都市をまたいで買いに来る人もいた。開店2時間で整理券200枚以上が配られたほか、杭州のショッピングモール「杭州大厦」の金店でも「行列が輪を描くほどの混雑」との情報がSNSで拡散され、一部の人は列に並ぶのを諦めた。
(後略)

⇒参照・引用元:『Radio Free Asia』「中国人疯抢黄金 金条卖断货 分析:人民币贬值加上关税效应推升」

金を購入するのに、早朝04時から人が並び、整理券が配布されるという事態になっています。

先にご紹介したとおり、中国外為当局が公表したデータによれば中国の金保有量は「2025年01月時点で7,435万トロイオンス(約2,284トン)」まで増えています。

中国の皆さんが金に殺到する理由は簡単です。人民元安が進行し、不動産市場が壊滅状態ですので「資産を何で持つのか」が問題で、他に選択肢がないのです。


↑オフショアのドル・人民元チャート(チャートは『Investing.com』より引用:日足)。中国当局はなんとか人民元安を抑え込んでいます

人民元で持っていても「引き出せない」という状況が日常化していますし、またドルに替えることもママなりません。かつては不動産に投資しておけば右肩上がりだったのですが、読者の皆さまもご存じのとおり、中国の不動産市場はいまだに壊滅状態で、回復していません。

――というわけで、もはや「金」一択といってもいい状態です。

しかし、その金でもインチキな「金販売店」が横行しています。中国では何も信じられません。

「危機時には金」といわれますが、一般国民が金に殺到するのですから、中国はまさに「危機的状況」なのです。

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(吉田ハンチング@dcp)

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