韓国企業の58.4%が「10%以上も市場予測を下回る営業利益」

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韓国の『FnGuide』が興味深いリポートを出しています。2024年第4四半期の企業の業績を俯瞰した内容です。

「これはダメだ」という暗澹たる結果です。


↑金融データサイト『FnGuide』公式サイト/スクリーキャプチャー

同サイトによると、証券会社が業績コンセンサスを発表した上場企業のうち、2025年03月04日までに暫定決算を発表した企業は517社

コンセンサスというのは「市場予測」のことです。業績コンセンサスを上回る結果になると株価も上がり、下回った場合は市場をガッカリさせて株価も下がろうというものです。

このうち302社が「市場予測を10%以上下回る営業利益」を発表(赤字転落・赤字拡大含みます)。いわゆる「アーニングショック」です。

517社のうち302社ですから、58.4%にもなります(57社:11%も市場予測を下回りましたが、下落幅は10%未満でした)。

一方で、市場予測を10%以上上回る「アーニングサプライズ」を記録した企業は102社(19.7%)にとどまりました(赤字縮小を含みます)。

このコンセンサスを下回る・上回る企業の数からいっても、韓国の景気が良くないのは明らかです。

もっとも第4四半期ならではの「都合」があるので、コンセンサスを下回ることも珍しくはありません。例えば「一時的に発生した費用をここで計上しよう」といったケースです。しかし、好調が期待されていた業種でコンセンサスを下回った場合には警戒しなければなりません。

時価総額上位の銘柄の中では以下のような企業が「アーニングショック」を記録しました。

『サムスン電子』:-18.5%
『POSCOホールディングス』:-84.1%
『LG化学』:-248.3%(赤字拡大)

韓国が日本をパクって「バリューアップ」銘柄と指定したような企業も、業績は縮小。例えば以下です。

『現代自動車』:-17.6%
『新韓金融持株』:-20.4%
『ハナ金融持株』:-20.1%

消費に大いに関係のある小売業では、例えば以下。

『イーマート』:-494.6%(赤字転落)
『GSリテール』:-53.7%

このような状態ですから、株式市場が盛り上がるのは無理というものです。

では、どのような企業で「アーニングショック」で業績が良かったかというと、例えば以下のような防衛・原発関連セクターです。

『ハンファエアロスペース』:+79.1%
『現代ロテム』:+36.1%
『BHI』:+31.9%

『BHI』は1998年に設立された韓国の発電機器専門企業です。​主な製品には、各種ボイラー、排熱回収ボイラー(HRSG)、復水器、熱交換器、脱気器などがあり、電力会社、発電事業者、大手建設会社、製鉄会社などに供給しています。​2024年には『韓国水力原子力公社』と約1,000億ウォン規模の契約を締結し、原子力発電所の補助機器を供給するなど、原子力分野でも積極的に事業を展開しています。 ​

半導体、自動車、消費関連などが悪く、防衛・原発セクターが良い――というのも「良いこと」ではありません。政府の関与がなければ結果が出ないわけですから。

――というわけで、韓国はやっぱり不景気なのです。

(吉田ハンチング@dcp)

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