中国「わいせつ漫画の団体購入」2,000冊以上密輸の女性・懲役3年6カ月。

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中国本土で、世界をまたにかけた「わいせつ漫画の購入」で中国人女性に懲役懲役3年6カ月の判決が出ました。

『捜狐』などいろんなメディアに記事が出ていますが、中国語メディア『北京日報』の記事から以下に一部を引用します。

記事のタイトルは「女子走私2000多本淫秽漫画获刑三年六个月」となっています。

近日、北京市第四中級人民法院はあるわいせつ物品密輸事件を審理・判決し、被告の李小美(仮名)は国家の法律・法規に違反し、団体購入を組織する方式で越境ネット通販を通じ大量のわいせつ漫画を購入したとして、最終的にわいせつ物品密輸罪に該当するとされ、懲役3年6カ月および罰金4万元(人民元)が言い渡された。

■ 事件の経緯
2021年、李小美はあるSNSアカウントを閲覧中、外国の漫画に惹かれ、購入ルートをコメントで問い合わせた。ほどなくして、あるネットユーザーが「某二次元代行購入サイト(現在は法的に閉鎖済み)」で購入できると返信してきた。

当時、そのサイトでは周年記念セールを開催中で、李小美はさっそくその作者の本を数冊注文した。

注文時、高額な国際送料に少しためらったが、サイトには「ピン友(グループ購入仲間)」機能があり、団体購入で送料を分担できることを知り、試しに参加してみた。

団体購入の過程で、李小美は当時の団長(取りまとめ役)が注文処理に頼りないと感じ、さらに自分の方が受け取りが便利だと考え、積極的に団長役を引き受けるようになり、頻繁に団体購入を立ち上げた。

(税関に押収されたわいせつ漫画の包み:写真は記事引用以降にあります/引用者注)

毎回団体購入が成功すると、問題の書籍はまず海外から国内に郵送され、李小美が荷物を受け取った後、サイトが提供する注文情報に従って書籍を仕分け、国内の宅配便で全国各地の団員に送付していた。

李小美は毎週1回必ず団体購入を立ち上げ、1回の団体購入で30~50冊を取り扱っていた。

団員から国際送料と国内送料を徴収する際、李小美は国際送料の差額から利益を得ていた。

この方法で、李小美は2021年から2022年にかけ、わいせつ漫画2,000冊以上を密輸し、約2万元の利益を得た。

2024年04月、北京税関密輸取締局の警察官が李小美の自宅で彼女を逮捕した。
(後略)

⇒参照・引用元:『北京日報』「女子走私2000多本淫秽漫画获刑三年六个月」


↑中国税関に押収された国際郵便。画像出典:北京市第四中級人民法院

「わいせつ漫画」ということなので、いわゆる「薄い本」なのかしら――と思いきや、そうでもなかったようです。面白いのは、押収された上掲写真の伝票です。

これは明らかにEMS、国際スピード郵便の伝票です。

報道では李小美が「某二次元代购网站」(某二次元代行購入サイト)を通じて商品を購入したとされていますが、具体名は出ていません。

ただし、関連情報からそのサイトは中国向けアニメ・マンガ代購プラットフォームの「魔法集市(Masadora)」である可能性が高いと見られます。


↑すでに閉鎖されていますが「魔法集市」サイト/スクリーンキャプチャー

「魔法集市」は日本法人『株式会社Triple-art』が主体企業で、対中国向けには上海の「上海极塔客信息科技有限公司」が運営を委託されていました。

同サイトは2024年2月末に破産を申請しており(東京地裁で手続開始決定)、その後ほぼ機能停止状態となりました。『捜狐』ほかの報道では、中国での営業も停止し「已被依法关停」(法的に閉鎖された)と報じられています。

破産手続に関する詳細情報や最新の告知は、破産管財人が運営する公式ウェブサイ(https://www.masadora-trustee.com/)にて随時公開されています。債権者数は約1万5,000人、負債総額は約4億8,000万円と報告されており、債権者の多くは中国在住の個人ユーザーとされています。

中国司法(北京四中院)は、李小美の犯罪事実、性質、情状、および社会への危害程度を踏まえ、わいせつ物品密輸罪で懲役3年6カ月、罰金4万元と判決。

違法所得の約2万元は没収し国庫に納め、押収されたわいせつ物品は没収および廃棄する――としました。

(吉田ハンチング@dcp)

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