韓国銀行総裁まで「通貨スワップ協定」に言及・だから無理スジだってば

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韓国ではまたぞろ「通貨スワップ協定」締結についての願望が持ちあがっています。2020年03月16日には『ソウル経済』に「이주열 “한미 통화스와프 훌륭한 안전판”」(イ・ジュヨル「韓米通貨スワップは素晴らしい安全弁」と語る)という記事が出ました。

李柱烈(イ・ジュヨル)さんは、韓国の中央銀行「韓国銀行」の総裁です。同記事によれば、李総裁は以下のように発言したとのこと。

(前略)

総裁はこの日、金融通貨委員会開催後開かれた記者懇談会で、「韓米通貨スワップの効果や必要性は熟知している」と述べた。続いて「(外国為替市場の安定に)かなり有効な手段として十分に認識している」としながらも「米国と通貨スワップをどのようにするのかを具体的に言及することは困難だ」と慎重な立場を示した。韓銀が米国側に先に通貨スワップを要求する姿になると、かえって市場の不安を刺激するという点を考慮したものと思われる。

(後略)

⇒参照・引用元:『ソウル経済』「이주열 “한미 통화스와프 훌륭한 안전판”(原文・韓国語)」
https://www.sedaily.com/NewsView/1Z0817XTNO?OutLink=recombest_GC

昔どこかで見たような、「こちらからは言い出さず、向こうから言い出すのが良い」という態度ですね。先の記事でもご紹介しましたが、韓国と協定を結んでもアメリカ合衆国にはなんら利益がありません。合衆国がハードカレンシーを持つ国と協定を結んでいるのは、経済危機の際に自国の利益に資するからです。

世界の基軸通貨「ドル」を持つ唯一の覇権国家・合衆国は、「ウォン」のようなローカルカレンシーは一顧だにする必要がありません。韓国の人は怒るかもしれませんが、これが現実というもので、合衆国・韓国のスワップラインを作るというのは残念ながら無理スジです。

トランプ大統領が経済危機にすっかり心折れて、「もうなんでもやってみよう」みたいな心境になれば別でしょうが。「無理が通れば道理引っ込む」とはいいますけれども。

追記
無理スジが通りました。合衆国のFRBは、2020年03月19日「FED(連邦準備銀行)が韓国を含む9カ国と新たなスワップラインを結ぶ」と声明を出しました。上掲で、合衆国は韓国にドルを融通する取り決めなど結ばないと断定したことは誤りでした。深くお詫びを申し上げます。誠に申し訳ありませんでした。

(柏ケミカル@dcp)

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