韓国で「米韓の関税交渉が妥結したのに『現代自動車』の株価が上がらないじゃないか」という声が上がっており、メディアでもそのような報道が出ています。
08月01日までね――といわれた期日のギリまで交渉を続けた韓国政府ですが「15%」で妥結。
キーポイントの一つは「自動車」だったわけですが、韓国政府は米韓FTA締結によって段階的に引き下げた「0%」を守ることはできませんでした。
韓国メディアの嘆きは、日米妥結で『トヨタ』の株価は上がったのに、なぜ『現代自動車』の株価は下がったのか――というわけです。
実際に『現代自動車』の株価チャートを見ると以下のようになります(チャートは『Investing.com』より引用)。

さあ米韓関税交渉妥結だ――となって開いた2025年07月31日の市場では、実は上掲のとおり陰線になっています。
「始値:23万3,000ウォン」で「終値:21万3,000ウォン」ですから、始値から終値まで2万ウォンも落ちたのです。
前日07月30日の終値が「22万3,000ウォン」ですので、31日は一気に1万ウォン上げて始まったのに、「終値:21万3,000ウォン」は「前日31日の終値:22万3,000ウォン」より下です。
つまり、関税交渉妥結によって『現代自動車』の株価は下がったのです。
『トヨタ』と比較してみましょう。
こういうときは『Bloomberg』のチャートが一番きれいに見られますが、直近1年間の株価推移は以下のようになっています。

↑オレンジが『現代自動車』、青い線が『トヨタ』です。
直近1年間
『現代自動車』:-14.12%
『TOYOTA』:+9.94%
※2025年08月19日10:33時点
『現代自動車』は戻してはいますが、直近1年間では株価は-14.12%と大きく下げています。
『トヨタ』はほぼ10%のアゲです。
韓国メディアは「なぜだ」と嘆き節を披露していますが、「なぜだ」も何も両社はそもそもファンダメンタルズが全く異なります。また、これが市場の判断です。
(吉田ハンチング@dcp)






