中国から韓国への資金流入が大きくなっています。
中国に資金を置いておいても増えませんから、外国に資金が出ていくのは理解できます。しかし、韓国にとっては痛し痒しでもあります。投資してもらうのはありがたいのですが、「中国の支配力が高まる」ことでもあるからです。
『国民の力』のチェ・ウンソク議員(「国会企画財政委員会」所属)が入手した資料によると、2025年08月末時点で韓国国債を保有する主要ホルダーの保有金額は、
欧州:109兆ウォン
アメリカ合衆国:27兆ウォン
アジア:138兆ウォン
中東:14兆ウォン
etc.
――となっており、アジア各国の138兆の多くが中国による保有。韓国国債保有ホルダーのうちトップはもちろん中国です。
なぜまた中国が韓国国債の保有を増やしているかというと、低金利の欧州や日本などに比べて利率がまだマシだったからです。
国債だけではなく、中国は他の韓国資産にも資金投入を増やしています。
2024年の中国(香港含む)から韓国への直接投資(ただし申告額)は「67.9億ドル」でした。これは対前年比で2.47倍に当たり、過去最高です。
もうひとつ。注目しておきたいのは株式への投資です。
2025年08月末時点で「中国による韓国の上場株式保有額」は、「20兆4,900億ウォン」となり、2024年末時点の「14兆570億ウォンから、なんと「約45.8%」も増えています。
※ちなみにアメリカ合衆国による韓国株式保有額は「367兆ウォン」になります(同期に約35%増加)。
中国は韓国の不動産にも資金投入を増やしています。外国人による韓国の不動産購入の中ではでは中国が圧倒的1位なのです。
2024年末時点での中国人による不動産買収登記件数は「1万1,363件」で、全体「1万7,504件」の実に「約66.6%」が中国人なのです。
韓国のような地政学的に「いかがなものか」という国の不動産など購入してどうするのか――ではありますが、中国の皆さんからしても「中国よりはマシ」なのでしょう。

実は、韓国の皆さんが中国株式市場に投入する金額が増加してるというデータもあります。上掲は「上海総合」ですが、株価は上昇しています(チャートは『Investing.com』より引用)。
面倒くさい話ですのでこれは別記事にしますが、なんだかキツネとタヌキの化かし合い――みたいな様相を呈しているのです。
(吉田ハンチング@dcp)






