
↑出張に出かける魏聖洛(ウィ・ソンナク)さんのちょっと面白い写真。
韓国大統領府の国家安保室長である魏聖洛(ウィ・ソンナク)さんが外遊から帰国し、2025年12月24日、記者ブリーフィングを行いました。

この日のブリーフィングで、魏聖洛(ウィ・ソンナク)国家安保室長は見逃せない発言をしています。本件を報じた韓国メディア『朝鮮日報』の記事から一部を以下に引用します。
(前略)
魏室長は、韓国が建造する原潜には、濃縮度20%未満の低濃縮ウラン燃料を使用する方向で構想していると述べた。合衆国の原潜のように、濃縮度90%以上の高濃縮ウラン燃料を使用すれば、事実上、燃料交換の必要がなくなる。
しかし魏室長は、米韓原子力協定に基づく制約を受ける高濃縮ウランの使用は考慮していないと語った。
魏室長はこの日、青瓦台の春秋館で開かれた記者会見で、原子力発電に使用されるウラン濃縮および使用済み核燃料の再処理権限の確保に関しても、合衆国側と「実質的かつ密度のある協議を行った」と明らかにした。
魏室長は「来年初めに合衆国側の実務代表団が訪韓し、各項目ごとに本格的な協議を行うことにした」とし、「成果を確認するためのマイルストーンを設定し、今後の協議を体系的かつスピード感を持って進めていくことで意見を一致させた」と述べた。
(後略)
「低濃縮ウランを燃料とする」というのは非常に重要なポイントです。
低濃縮ウラン(20%未満のU-235)は、一般的に核兵器に直接使用できるものではありません。原子力発電所や研究炉の燃料として使われ、『IAEA』(International Atomic Energy Agencyの略:国際原子力機関)も20%未満を「低濃縮ウラン」と定義しています。
一方、高濃縮ウラン(90%以上)は、事実上の兵器級核物質であり、これを使用するとなれば、「事実上の核武装」的な懸念を呼び起こします。
つまり、韓国政府は「核拡散を行いませんよ」といっているわけですが、世界最悪の反日国家の主張を信じてはいけません。
また日本は、韓国が国内でのウラン濃縮を許可され、そのための施設を持つことを絶対に阻止しなければなりません。韓国が高濃縮ウランを獲得する可能性があるからです。キ◯ガイに刃物を持たせることはできません。
イランはまさにこの典型で、韓国がウラン濃縮施設を保有した場合、技術的には高濃縮ウランの製造も可能となり、低濃縮にとどめる保証は「制度的」にしか存在しない――ということになります。『IAEA』(International Atomic Energy Agencyの略:国際原子力機関)が懸念する「潜在的核拡散リスク」です。
大統領府からは、この魏聖洛(ウィ・ソンナク)室長のブリーフィングについてのプレスリリースを出しています。公式文書ですので、一応以下に全文和訳しておきます。
この文書の中に20%うんぬん――という箇所はありません。
合衆国、カナダ、日本訪問に関する魏聖洛(ウィ・ソンナク)国家安保室長ブリーフィング
2025年12月24日先週の火曜日から月曜日まで、ワシントン、ニューヨーク、オタワを経て、東京を訪問してまいりました。今回の出張の主要な内容を、訪問地別に簡潔に申し上げます。
まずアメリカ合衆国訪問から申し上げますと、米韓ジョイント・ファクトシートが11月14日に発表されてから約1カ月が経過しました。
外交・安保を総括する安保室長として、今回の合衆国訪問は、ジョイント・ファクトシートの安全保障分野の後続措置を本格的に履行するためのものでした。
ルビオ国務長官兼国家安全保障補佐官、ライト・エネルギー長官、そのほかジョイント・ファクトシート履行過程で重要な役割を担う合衆国政府の主要人物らと広く会い、実質的で密度の高い協議を行いました。
まず、濃縮・再処理、また原子力潜水艦分野別に重点的な議論が必要な事項について意見交換を行いました。
原子力潜水艦協力に関連しては、双方の間で別途の協定が必要であるとの認識を共有し、その推進に合意しました。
濃縮・再処理に関しては、大統領が非拡散の意思を繰り返し強調してきたことを合衆国に説明し、不安定な世界のウラン市場においてわれわれの能力が、米韓両国のエネルギー安全保障の観点から戦略的協力事項である点も強調しました。
双方は、大統領室を中心として首脳間の合意をスピード感をもって推進すべきであるという点について明確な共感を確認しました。
特に来年初めのできるだけ早い時期に、合衆国の実務代表団が訪韓し、ジョイント・ファクトシート上の安全保障分野事項を案件別に本格協議することとしました。
併せて、来年中盤・下半期など一定の時点で成果点検のためのマイルストーンを設定することとしました。これにより今後の協議を体系的かつスピード感をもって推進していくことに意見を集約しました。
今回の訪米結果を踏まえ、対米協議チャネルを積極的に稼働させ、合意事項を迅速かつ誠実に履行できるよう努力してまいります。
そのほか、北朝鮮との対話が断絶している現状に対する評価を共有し、米朝対話、南北対話の進展方策についても議論しました。
来年上半期に予定されているさまざまな外交日程を念頭に置き、北朝鮮との対話再開のための米韓間の対北政策共調方策について協議しました。
また、米中関係、ロ朝軍事協力を含むロシア・ウクライナ戦争の動向、東北アジア情勢などについても包括的な意見交換を行いました。
今回の訪米の機会にニューヨークも訪問し、グテーレス国連事務総長、ディカルロ政務担当事務次長と会い、朝鮮半島の平和と安定を含め、韓国と国連間の諸懸案および協力強化方策を協議しました。
ニューヨークに続き、カナダのオタワでナタリー・ドルーアン国家安全保障情報補佐官、マーク・アンドレ・ブランシャール首相秘書室長と会いました。
今回のカナダ訪問は、10月末の慶州APEC首脳会議の機会に開催された韓・カナダ首脳会談の後続措置の一環として行われたものです。
当時、大統領は韓・カナダ関係は非常に特別な関係であり、カナダは同盟に準ずる中核的友好国であると述べていました。
今回、カナダ側関係者との面談では、両国間の安全保障および防衛産業協力方策を主として議論し、韓国とカナダ間の安全・国防パートナーシップを強化することで一致しました。
特にわれわれが参加を目指しているカナダの次期潜水艦導入事業に関連し、われわれの持つ強みを積極的に説明し、カナダの国防力強化に我々が効果的に貢献できることを強調しました。
また、現在両国が置かれている急変する外交環境について相互に意見交換した後、サイバー、AI、経済安全保障などの戦略的協力もさらに拡大していくこととしました。
最後に、合衆国とカナダ訪問の帰路に東京を訪問し、木原稔官房長官、茂木敏充外務大臣、市川恵一国家安全保障局長と面談しました。
シャトル外交の継続を含め、安定的な日韓関係のための両国の共同努力の必要性について認識を共有し、日韓間の諸懸案を幅広く議論しました。
また、厳しい国際情勢の下で地域情勢についても率直な意見交換を行い、域内諸国間の意思疎通と協力の拡大について意見を一致させました。
2025年12月24日
大統領室 国家安保室長 魏聖洛(ウィ・ソンナク)
こうして見ると、ますます「YOUは何しに日本に?」感がいよいよ強くなります。
(吉田ハンチング@dcp)






