早いもので、韓国株式市場に空売り全面禁止が導入されてから3カ月になります(2020年03月16日から導入)。6カ月間の措置ということでしたから半ばまできたわけです。
空売り禁止が導入されたのは「株価が下がるから」という直裁な理由で、しかも「明日から禁止だ!」という無茶なスケジュールでのスタートでした。
連日ご紹介しているとおり、新型コロナウイルス騒動で劇的に下がったKOSPIも大きな回復を見せています(以下のチャートは『Investing.com』より引用)。
そこで、証券会社などから「もうそろそろ禁止を解除してもいいのでは?」という声が上がっています。
この件について殷成洙(ウン・ソンス)金融委員長※1の発言が2020年06月11日、韓国メディアに出ました。
「解除するにしても、制度の改善が必要であればそれも込みで解除する。また必要があるなら延長する」
「株価はかなり上がったが、空売り禁止の効果があったのかについて冷静な分析が必要」⇒参照・引用元:『ソウル経済』「ウンソンス金融委員長『空売り禁止、必要であれば延長する』」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
とのこと。
ですので、韓国株式市場の空売り禁止解除はなんだか望み薄です。もし、解除されたとしても制度改革込みの解除になりそうです。
ちなみに、世界の識者の皆さんの意見も「空売り禁止に効果はない」「いやある」と割れているようです。
大賢人エミン・ユルマズさんは、「(前略)ちなみにリーマンの破綻を受け、米SECは2008年9月に金融株の空売りを禁止しました。これは流動性を低下させると批判されましたが下落をスローダウンさせる効果がありました」とtweetしていらっしゃいます。
⇒参照・引用元:Twitter『エミン・ユルマズ』2020年3月16日午後9:59
https://twitter.com/yurumazu/status/1239536854799511559
※1ちなみに、このウン・ソンス金融委員長は「日本と新たに(通貨スワップを:筆者注)締結したほうがいい」などと発言したことのある要注意人物です。
(柏ケミカル@dcp)