いつ飛んでもおかしくない韓国の完成自動車メーカー『双竜自動車』ですが、同社の株価が大変に面白いことになっています。
いつ飛んでもおかしくないのに「急騰」を見せているのです。
『双竜自動車』はいつ飛んでもおかしくない状況
まずは『双竜自動車』の現状を確認してみます。
13四半期も赤字を続けてきた『双竜自動車』は、70%の支配権を持つインド企業『マヒンドラ&マヒンドラ』から「新しいオーナーを探すべき」と見放されています。
また、韓国政府からも「『双竜自動車』は『基幹産業安定基金』の支援対象ではない」と明言されて四面楚歌状態。
もともと赤字を続けてきた企業ですが、オーナー会社・政府からの支援もないので現金が尽きたら本当におしまい、という状態です(新しく投資家が見つからなければ、ですが)。
「株式売却」「有償増資で……」のニュースに株価高騰!
以下の『双竜自動車』の日足チャートをご覧ください(チャートは『TradingView』より引用)。
ドーンと上がってドーンと下がって、現在は小康状態です。
『マヒンドラ&マヒンドラ』が『双竜自動車』の株式を(新しいオーナー企業に)売却するという観測から、06月18・19日と同社の株価が急騰。
さらに『マヒンドラ&マヒンドラ』が売却ではなく、有償増資で新オーナーを迎えるようだというニュースが出て23・24日も大きく上昇。
有償増資というのは、「新しく株式を発行して投資家に買ってもらい、その代金で資本金を増強すること」です。
『フォード』が買う、いや中国の『BYD(比亜迪汽車)』『吉利汽車』が買う、なんていうウワサが記事になったことも株価急騰の支えになりました。
しかし、この熱狂も06月24日がピークで、巨大な陰線になっていることからも分かるとおり、「いけるでぇ!」とドーンと上げたものの、「やっぱりダメだわ」とドーンと下がりました。
上掲のとおり、現在は落ち着きを見せていますが、またニュースが出るたびに上下するでしょう。「いけるでぇ!」もナニも13四半期連続赤字の会社なんですけれども。
(柏ケミカル@dcp)