『つみたてNISA』の開始まで2カ月を切りましたが、投資信託について興味を持つ人が増えているようです。投資信託の中に「MRF」と呼ばれるものがあります。このMRFとはナニかご存じでしょうか?
■証券会社における「普通預金」のようなもの
MRFは、マネー・リザーブ・ファンド(money reserve fund)の略で、「公社債投資信託」の一種です。超短期の、比較的安全性の高い(というよりガチガチでテッパンの)債権で運用される投資信託です。
証券会社にMRF用の口座を開けば、1円単位でいつでもお金の出し入れができ、MRF口座から他の株式や投資信託を購入することができます。
つまり、銀行における「普通預金口座」みたいなもので、そこにお金を入れると、普通が投資信託という形で運用されるけれども、そこにあるお金で投資を行うこともできる、というわけです。
銀行の普通預金との大きな違いは、普通預金の場合、銀行が破綻したときには上限1,000万円しか口座のお金は保護されません。しかし、MRFは全額保全されます。
また投資信託ですので、元本保証はありません。しかし、上記のとおりテッパン運用ですので、普通は「元本割れだー!」といった事態には至りません。
●MRFの特徴
投資信託の一種
利回り:極めて低い
証券会社が破綻したとき:全額保全
元本保証:なし
とまとめることができます。
MRFは、証券会社の普通預金みたいなものなので、投資に向かうためのお金がいったんプールされている場所といってもいいかもしれません。「現在、MRFに大量の資金が集まっている」という証券会社もあり、「日本の株式市場は過熱気味」なんて指摘がされる中、個人投資家は次の投資先を探しているのかもしれませんね。
(柏ケミカル:dcp)