「投資信託」(投信)にお金を投じる際に最も気を気を付けなければいけないのは、「信託報酬」というコストです。
投資信託は、集めた資金を株式や債券などの金融商品に投資し、その運用によって利益を得て、これを投資家に分配する仕組みになっています。どの銘柄を選ぶか、どのように運用するかは投資信託ごとに違いますが、投資家は銘柄選択眼、運用能力を信じてお金を投じるわけです。
投資信託を管理・運用するための経費として投資家が支払うのが「信託報酬」です。いわば、銘柄選択眼・運用能力の対価といってもいいでしょう。
投資家が注意しなければならないのは、信託報酬がその投資信託を持ち続けている間ずっと支払うコストだという点です。
信託報酬が安いものと高いものがあり、年間0.5-2.0%程度に設定されています。この「率」に注意してください。たとえばその投資信託が年間で3.0%の利益を出したとしても、信託報酬が年「2.0%」であれば、利益は1%になってしまいます。また、その投資信託が赤字になっても(利益が出ないことは当然あり得ます)、このコストは取られるのです。
ですから、信託報酬はできるだけ安く抑えるのが投資家の鉄則です。
ファンドマネージャーが運用する「アクティブ・ファンド」は、信託報酬が高い傾向にあります。しかし、たとえ腕利きのファンドマネージャーがいたとしても、市場のインデックスを上回ることは並大抵のことではありません。
現在、市場のインデックスと連動するように設計された「インデクックス・ファンド」に投資することが主流になっているのは、高い信託報酬を取るアクティブ・ファンドがそれを超えられない(あるいは似たり寄ったりの利益しか上げられない)からでもあります。
投資信託にお金を投じる際には、販売手数料(loard:ロード)と信託報酬をしっかり確認してからにしましょう。ノーロードと販売手数料が無料となっていても、信託報酬を高く設定している投資信託もあります。営業マンの甘い言葉にダマされてはいけません。
(柏ケミカル@dcp)