中国からのものスゴい反論。「国際法を常に良心的に実施してきた」えっ?

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中国の「新華社(新華通訊社)」といえば、中国の国営メディア

2020年08月24日、同紙に「ポンペオの中国演説におけるウソと真実」という驚くほど長い記事が掲載されました。

⇒参照・引用元:『新華通訊社』「ポンペオの中国演説におけるウソと真実」(原文・中国語/筆者(バカ)意訳)

これは、さる07月23日、アメリカ合衆国カリフォルニア州ニクソン大統領図書館で行われたポンペオ国務長官の演説に対する反論です。なんと26点に渡ってポンペオ長官の発言に逐一反論を行っています。

しかし……なんといいますか、そういう認識だから周辺国で中国の味方をする国は全くないんだぞ――と思ってしまうような反論です。

一部を引用します。まずは、中国共産党は中国の国民を代表した組織ではないという件についての反論。


中国共产党没有任何自己的特殊利益,始终把为中国人民谋幸福、为中华民族谋复兴作为自己的初心和使命,始终代表中国最广大人民的根本利益,全心全意为人民服务,坚持一切依靠人民、一切为了人民、一切以人民至上,把人民利益当作一切工作的出发点和落脚点。中国共产党带领中国人民赢得了独立、自由和解放,在国家建设和发展进程中不断取得伟大成就。

(後略)

中国共産党は自分の特別な利益を持っていません。中国人民の幸福と中国国家の再生のために働くことを常に本来の意図と使命としてきました。

中国共産党は、中国人民を独立、自由、解放に導き、国家建設と発展の過程で大きな成果を上げてきた。

香港の「一国二制度」を順守していないという件についての反論は以下のとおり。

中国中央政府始终坚定不移地贯彻“一国两制”方针。香港回归以来,“一国两制”、“港人治港”、高度自治方针得到切实贯彻落实,取得了举世公认的成就。实践充分证明,“一国两制”是保持香港长期繁荣稳定的最佳制度安排。中央政府将继续确保“一国两制”方针不会变、不动摇,确保“一国两制”实践不变形、不走样。

中国政府治理香港的法律依据是中国宪法和香港基本法,与《中英联合声明》无关。随着1997年香港回归中国,《中英联合声明》中所规定的与英方有关的条款已全部履行完毕。
(後略)

中国中央政府は常に「一国二制度」の政策を堅持してきた

香港が中国と統一されて以来、「一国二制度」「香港人が香港を統治する」「高度な自治」の原則が効果的に実施され、普遍的に認められる成果を上げてきた。

「一国二制度」が香港の長期的な繁栄と安定を維持するための最良の制度であることは、これまでの実践で十分に証明されている。

中央政府は、「一国二制度」の原則が不変で揺るがないように、また、「一国二制度」の実践が不変で揺るがないように、今後も徹底していく。

中国政府による香港統治の法的根拠は、中国憲法と香港基本法であり、中英共同宣言とは何の関係もない

1997年に香港が中国の主権に復帰したことで、イギリスに関係する中英共同宣言の規定は完全に履行された。

つまり、「中英共同宣言」と中国による香港統治はもはや関係ないと居直っているわけです。

南シナ海における基地建設や国際法に則らない主張については以下のように反論しています。

中国在南海的主权和权益是在长期历史过程中形成的,对南海有关岛礁和相关海域行使有效管辖已达上千年。中国在南海的领土主权和海洋权益有充分历史和法理依据,符合有关国际法和国际实践。早在公元前2世纪的西汉时期,中国人民就在南海航行,并在长期实践中发现了南海诸岛。中国最早发现、命名和开发利用南海诸岛及相关海域,最早并持续、和平、有效地对南海诸岛及相关海域行使主权和管辖权,确立了对南海诸岛的主权和在南海的相关权益。
(後略)

中国の南シナ海における主権と権益は長い歴史的過程を経て発展してきたものであり、何千年にもわたって南シナ海の関連する島々や海域の実効的な管轄権を行使してきた。

中国の南シナ海における領土主権と海洋権益は、十分な歴史的・法的根拠があり、関連する国際法と実務に沿ったものである。

早くも紀元前2世紀の西漢時代、中国人は南シナ海を航海し、長い修行の過程でそこにある島々を発見しました。 中国は、南シナ海の島々と関連水域を最初に発見、命名、開発、利用し、南シナ海の島々と関連水域の主権と管轄権を持続的、平和的、効果的に行使し、南シナ海の島々と関連水域の主権と権益を確立した。

紀元前2世紀に中国人が住んでいたから中国のものだと認識しているというわけです。つまり国際法など全く眼中にない、と。

白眉は26点目の以下の部分。

5000年文明孕育的中国从来没有侵略扩张的基因。中国对外政策保持着连续性、稳定性。中国一贯严肃认真履行包括《联合国宪章》《联合国海洋法公约》在内的国际法,从未扩大自己的主权声索,坚持在尊重历史事实的基础上,根据国际法,通过谈判协商解决与邻国的领土和海洋权益争端。

(後略)

5000年の文明が育んだ中国は侵略と拡大の遺伝子を持っていない。中国は外交政策の継続性と安定性を維持してきた。

中国は、国連憲章や国連海洋法条約などの国際法を常に良心的に実施し、主権主張を拡大することなく、歴史的事実を尊重し、国際法に則り、交渉と協議を通じて、領土・海洋権益をめぐる近隣諸国との紛争を解決することを主張してきた。

大嘘が堂々と書いてありますね。

2014年、フィリピンは中国の海洋侵略に対して、オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所に仲裁を求め、2016年に「中国の主張には法的根拠がなく、国際法に違反する」という裁定が出ています。

にもかかわらず、中国はこの裁定に従わず、裁定を「紙くず」「政治的茶番劇」などと呼んで、国際法を踏みにじってきたのです。

今さらこのような反論を行って、中国の主張を容れる国があるとでも思っているのでしょうか。鉄面皮というのは中国のような国を形容するためにある言葉です。

(柏ケミカル@dcp)

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