「中国最大の半導体メーカー」早くも合衆国に降参

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中国最大の半導体メーカーとして知られる『SMIC』(Semiconductor Manufacturing International Corporation:中芯国際集成電路製造)をアメリカ合衆国商務省が「エンティティリスト」に入れる可能性がある、と『Reuters』が報じました。

これが実行されると、半導体製造に必須の「素材・部品・装備」の供給を断たれるかもしれません。

合衆国は「エンティティーリストに載った企業に、合衆国の技術が25%以上使われている製品を輸出する場合には合衆国当局の許可を得ること」というルールを課しており、実際には「輸出が制限される」からです。

各工程で使用される「素材・部品・装備」が入手できなければ半導体工場はタダの箱です。

『SMIC』は事実上の降参! しかし……

危機に気付いた『SMIC』では09月05日にプレスリリースを出しました。注目ポイントは以下です。

(前略)
We have no relationship with the Chinese military.

In and before 2016, SMIC had been granted Validated End-User (VEU) authorization by the BIS and the company hosted several visits from U.S. Government officials.

Any assumptions of the Company’s ties with the Chinese military are untrue statements and false accusations.
(後略)

私たちは中国軍といかなる関係もありません

2016年以前に、SMICはBISから検証済みエンドユーザー(VEU)の承認を受けており、同社は米国政府関係者からの訪問を数回主催しました。

当社と中国軍との関係についてのいかなる仮定も、虚偽の陳述と虚偽の非難です

⇒参照・引用元:『SMIC』公式サイト「Semiconductor Manufacturing International Corporation Responses to Media on the U.S. Government’s Consideration to Add the Company to a Trade Blacklist」(原文・英語/筆者(バカ)意訳)

赤アンダーライン、強調文字は筆者による

『SMIC』は「中国軍と関係はない」と述べていますが、問題はそこではありません。

『SMIC』が中国共産党の支配下にあり、また中国最大の半導体メーカーであること自体が問題なのです。

合衆国は中国に半導体を渡さないようにする戦術を取っています。これには当然「半導体を作れないようにする」ことも含まれます。

実際に合衆国商務省が『SMIC』をエンティティーリストに入れるかどうかはまだ分かりませんが、合衆国の戦術からいえばその可能性は高いといえます。『SMIC』に製品を納入している日本企業も覚悟しなければならないでしょう。

また、『ファーウェイ』(Huawei:華為技術)のように「迂回経路」も遮断されると考えておかなければなりません。

(柏ケミカル@dcp)

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