新型コロナウイスルについてアメリカ合衆国でもどたばたしていますが、その一方で非常に重要な法案が合衆国議会に上程されています。
ジョン・チューン上院議員(John Thune)などの議員が超党派で提出した「ネットワークセキュリティ貿易法案」がそれです。
これは、2015年に成立した「Bipartisan Congressional Trade Priorities and Accountability Act of 2015」(超党派議員による貿易優先事項と説明責任法)に修正を加えるよう求めています。その修正とは、「世界的通信インフラが安全であること」を目的として貿易交渉を行え、というものです。
To amend the Bipartisan Congressional Trade Priorities and Accountability Act of 2015 to include a trade negotiating objective relating to addressing the security of the global communications infrastructure.
⇒参照・引用元:「ネットワークセキュリティ貿易法案」
https://www.thune.senate.gov/public/_cache/files/e2cdb61c-bdab-47c7-8e22-c3690f07ccdc/DA27F10A839B22CBBF55AD19BEF274EC.ros20123.pdf
国名・企業名は名指しされていませんが、これは明らかに「中国」を念頭に置き、Huawei(ファーウェイ)、ZTEなどの中国メーカーの締め出しを狙っています。
また03月03日には、「Secure and Trusted Communications Networks Act of 2019」(安全で信頼できる通信ネットワーク法)が大統領に回されました。これは、信頼できないサプライヤーの機器を連邦政府の資金で購入・使用することを禁じる法案です。
⇒参照・引用元:「安全で信頼できる通信ネットワーク法」
https://www.congress.gov/bill/116th-congress/house-bill/4998/text/rds
合衆国政府が問題視している「Huawei」「ZTE」などの中国メーカーを事実上締め出すことになる法案で、あとはトランプ大統領がサインするだけです。サインすれば正式に法律になります。
このような「通信インフラの安全性を確保するために中国メーカーを排除する」という動きは、合衆国で加速しつつあります。
(柏ケミカル@dcp)