09月15日に中国企業『ファーウェイ』(Huawei:華為技術)への制裁措置が発動したため、日本・台湾・韓国の各企業は同社への半導体の出荷を停止しました。
『ファーウェイ』は大のお得意さんだっため、各関連企業への業績悪化の影響は避けられません。中国は中国で「そんなことをしたって自分の首を絞めるだけだぞムフフ」といった態度なのですが……実に皮肉なことが起こっています。
『TSMC』の世界シェアは拡大! 業績もずんずん上がる予定
世界最大のファウンドリ(半導体の委託生産を行う企業:その工場を指すことも)とされる台湾企業『TSMC』(Taiwan Semiconductor Manufacturing Companyの略:台湾積体電路製造)も、『ファーウェイ』への納品が減少するため業績悪化が避けられない……と見られていました。
ところが、この制裁措置のおかげで『TSMC』のシェアが上昇しているというのです。
この件を報じた『大紀元時報』の記事から一部を以下に引用します。
半導体受託製造(ファウンドリー)世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)へのチップ供給停止を発表した後、世界各国の企業からの受注が急増し、世界シェアが拡大していることが明らかになった。
「『ファーウェイ』の分ラインが開くだろ、オレんとこのも作ってくれ!」という状況でしょうか。中国にとってはガッカリな展開という他はありません。
その上、業績もずんずん上がっています。
TSMCの業績は、来年も成長すると予測されている。米金融大手JPモルガン・チェースの調査チームは10日、米半導体大手インテルが「5ナノメートルのCPU(中央演算処理装置)プロジェクトを、今年後半に同社へ引き渡す」と明らかにした。
2022年の1~3月期(第1四半期)に、同製品の量産が始まるとみられる。
また、インテルは2021年に、TSMCに対して6ナノメートル、および7ナノメートルの半導体素子製造の材料であるウェーハを最大7,000枚発注するとされている。
というわけで「結果」はまだ分かりませんが、『ファーウェイ』への納品停止の悪影響は『TSMC』には最小限で済みそうなのです。まだ分かりませんけれども。
とにかくスグに合衆国側に立つ!と旗幟(きし)鮮明にしたのが良かったのでしょうね。
筆者は後悔しています。ああ株を買っときゃ良かった、と。
(吉田ハンチング@dcp)