次期日銀総裁は黒田東彦さんの続投で決まり、という話になっております。以前Money1でもお伝えしたとおり、一度「黒田さん続投?」というウワサが市場に流れたときは、驚くほど無風だったのです。
しかし、ここ最近マスコミ(大笑)で「出口戦略」なんて言葉が出るようになった途端に市場がグズグズ、円高に振れる始末。安倍首相も「金融緩和を続けることを世界にアピールする意味でも、黒田さんだ!」と決意したのでしょう。
実は、注目ポイントは「黒田続投」よりも、副総裁を誰にするかです。副総裁の任期は総裁よりも先に切れます。政府は16日の衆参両院の議院運営委員会理事会で、
・日銀の雨宮正佳(あまみや まさよし)理事
・早稲田大学の若田部昌澄(わかたべ まさずみ)教授
を充てる案を提示しました。
雨宮正佳さんは日本銀行の生え抜きで、その信条はリフレ派とは相容れないものと考えられます。一部の識者からは日本銀行の面従腹背を象徴する人物との指摘も。
一方の若田部さんはリフレ派の論客として知られる経済学者です。トロント大学で学んだ経験があり、ケンブリッジ大学、コロンビア大学など研究員として過ごしたこともある国際派です。
とにかく、これ以上「株式市場の邪魔をするような人事」は御免被りたいところです。人選をミスすると市場に間違ったメッセージを送ることになりますからね。
どうでもいいですけど、02月10日付けの「黒田日銀総裁、政府は続投の方針 月内国会提示へ」という記事の写真選びに悪意があるような気がします(以下は『ロイター』の日本語サイトのスクリーンショット)。
こんな大笑いしている写真を使わなくても……(笑)。
(柏ケミカル@dcp)