韓国では不動産価格の上昇が続いています。この不動産価格の上昇の原因の一つは、住宅の需給バランスが悪い、すなわち住宅の供給数が少ないことです。
ここにきて韓国政府は「建物の容積率を上げたらいいんじゃね?」という、トンチのような解決策を打ち出しました。「500%にしましょう」という法案を準備しています。
橋の真ん中をどや顔で歩く小坊主が出したようなプランですが、韓国の議員からからは「もっといけ!」という声が挙がっています。
(前略)
「住宅価格は、融資規制と税金強化で操れるものではない。容積率を500%ではなく1,000%まで増やしてでも、江南などの主要地域に供給を拡大する必要がある。
(後略)
住宅供給を拡大するために「1,000%までいってもいい」と発破をかけています。
韓国は人口が減るんですが……それは?
韓国の若者は「家が買えない」と怒り、これは文在寅政権の支持率を下げる一つの原因となってます。ですので、与党議員としてはなんとしても不動産価格が下がるだけ「住宅供給を増やしたい」わけです。
以下のように、同記事でも供給拡大に躍起となっている様子が書かれています。
(前略)
金議員は報道資料を通じて、民主党の政策の方向が大幅に変わることを予告しました。不動産対策が代表的です。
金議員は「不動産市場安定策が効果をおさめるためには、市場に供給物量を増やさなければならない」と強調しました。
金議員は、不動産の問題は「需要と供給の論理」を基に解決しなければならないという堅固な信念を持っています。
不動産対策の方向性が盛んに激論された今年の夏、記者と会った席でも破格的な「供給拡大策」が必要だと力説しました。
賃貸住宅も今のように「ちびりちびり」建てるよりは海外の事例を参照して、ソウルの主要地域に足りていない高級大団地を供給する必要があり、これが効果があると強調しました。
(後略)
この金議員は「ドンといけ、ドンと!」と体育会系の主張をしていらっしゃいます。ある意味、田中角栄的勇ましさに満ち満ちているのですが……。
ツッコミたいのは、韓国はこれからどんどん人口が減少する国。ここで住宅供給をどんどん増やして大丈夫なのか、という点です。
恐らくそんなことは微塵も考えていないのだと思われます。
(柏ケミカル@dcp)