犬が人をかんでも記事にならないが、人が犬をかんだら記事になる――を地でいくような話です。中国共産党の英語版御用新聞『Global Times』にすごいタイトルの記事が出ました。
The US is its own enemy on democracy: Global Times editorial
米国は民主主義の敵:環球時報社説
です。これは、2020年01月06日、アメリカ合衆国議会で起こった騒動にかこつけ、ここぞとばかりに出した社説です。以下に記事の一部を引用します。
(前略)
合衆国の政治システムは何かがおかしくなっているのは言うまでもない。中国人は議会の混乱にほくそ笑んでいるのではなく、香港立法院を襲撃した暴徒を支援している合衆国に不満を抱いているだけだ。
中国人から見れば、香港とワシントンの攻撃は非常によく似ている。
どちらも反民主的で反法治主義的だった。中国人民は、合衆国のエリートたちが今度は自分たちの立場に立って、二重基準の反則的なゲームに終止符を打つことを学ぶことを願っている。
(後略)⇒参照・引用元:『Global Times』「The US is its own enemy on democracy: Global Times editorial」
中国共産党の支配に立ち上がった香港市民と、合衆国議会での騒動が同じだといっています。よく恥ずかしげもなくこのような主張ができるものです。
01月06日の騒動は確かに死傷者を出す、民主国家にあるまじきものでした。
しかし、そもそもが一党独裁でこの世のディストピアを築いている中国共産党と合衆国議会は違います。いや、少なくともこれまでは民意を正しく反映するような選挙が行なわれ、フェアであること、法の正義を尊ぶことが大前提でした。
この中国共産党の厚顔無恥な主張に同意するようなことがあってはならないのです。
(吉田ハンチング@dcp)