09月13日、トルコ中央銀行は金利を「24%」に上げました。これはエルドアン大統領の意志に背く行為ですが、さすがに金融政策の常識には従わざるを得なかったというところでしょう。この利上げによってトルコリラは対ドルで大幅に価値を上げました(以下チャートは『Investing.com』より引用)。
しかし、この利上げは遅きに失した感もあります。もし2カ月前に行われていたらもっと効果は高かったはずです。
アメリカとの摩擦、経済政策の不安定さなどはトルコへお金を投じる投資家を躊躇させます。さらに、トルコの人々が利上げ直後に「ドル買い」に走り「約10億ドル」が買われたという報道もあります(『Bloomberg』)。トルコの国民自体が自分の資産の価値を守るためにドルを欲しているのです。つまりは自国通貨を信じていないわけで、投資家の躊躇、また国民の外国通貨に替えたいニーズが低下しない限りは、トルコリラの通貨安トレンドが弱まることはないと考えられます。
(柏ケミカル@dcp)