2021年06月30日、韓国『現代自動車』の労使交渉が決裂しました。
経営陣がアメリカ合衆国に造るとした電気自動車工場への投資(米韓首脳会談の手土産になった)に協約違反との声を上げていた同社労働組合。
『現代自動車』経営陣から提示された条件に納得せず、07月07日に全組合員参加のもと総会でストライキを実施するかどうかの決を採るとのこと。
労働組合側は、
基本給:9万9,000ウォン(約9,702円)引き上げ
成果給:30%上乗せ(要は1.3倍を要求)
定年延長
国内工場の雇用維持
成果給:30%上乗せ(要は1.3倍を要求)
定年延長
国内工場の雇用維持
といった要求をしています。これに対して経営側は以下のような条件を提示。
基本給:5万ウォン(約4,900円)の引き上げ
成果給:100万ウォン(約9万8,000円)を上積み
奨励金:200万ウォン(約19万6,000円)支給
10万ポイントの福祉ポイント支給
成果給:100万ウォン(約9万8,000円)を上積み
奨励金:200万ウォン(約19万6,000円)支給
10万ポイントの福祉ポイント支給
基本給アップのところですでに要求の半額ですが、労働組合はこの条件を蹴りました。
またストライキが行われる可能性が出てきましたが、韓国メディア『毎日経済』が『現代自動車』社長の嘆きを記事にしています。
該当部分を以下に引用します。
(前略)
「会社側として最高レベルの賃金・ボーナスを提示したのに、労働組合がスト手順を繰り返しており残念だ」(中略)
「昨年の営業利益は33.6%減、今年上半期には半導体不足で7万台に生産支障があったことを考慮すると、できる限りの条件として前向きに提示したものだった」
(後略)
『現代自動車』社長のため息が聞こえてきそうです。
それにしても韓国は労使協調が成らない国です。もちろんあまりに協調が過ぎるのも問題ですが、せっかく世界的に自動車需要が回復してきているのに、ここでまたストライキなんてことになると、業績が下がり、成果給などに悪影響を及ぼしそうなものですが……。
(吉田ハンチング@dcp)