韓国ではお金じゃぶじゃぶ状態で、この過大な流動性が株式、不動産、暗号資産などに投入されています。そのため資産価格が上昇しているのですが、これまでご紹介していなかった資産にもお金が投入されています。
「金」です。
韓国取引所のデータによれば、2021年上半期で取引された累積取引量は「15.5トン」。金額にして「1兆160億ウォン」(約975億円)になります。
1日平均で126.2kgの金が買われ、その取引金額は82億6,000万ウォン(約7.9億円)です。
前年同期比で、
取引量:19.4%増加
取引金額:13.8%増加
取引金額:13.8%増加
と増えています。
韓国メディア『韓国経済』が「金投資」について記事にしていますが、その中に取引所の関係者の言葉がありますので、該当部分を以下に引用します。
(前略)
取引所は、「世界的な経済の不確実性の拡大に安全資産の重要性が浮き彫りにされ、金を貴金属ではなく、安全資産投資手段として認識する傾向が拡大した」とし、「インフレ懸念、変異コロナウイルスの拡散、暗号資産の乱高下などが要因で、安全資産である金の需要が増加した」と説明した。
(後略)
危機のときは金――などといわれますが、この言葉は韓国でも有効なようです。ただし……です。以下のKRX(韓国取引所)の金先物のチャートを見てください。
ローソク足1本が1カ月の値動きを示す「月足」チャートです(チャートは『Investing.com』より引用)
資金を投入した時期が問題です。2020年08・09月に資金を投入した人は、高値掴みになったので含み損を抱えているはずです。金は、すぐに利益を取りたい人にはあまり向いていませんね。
(吉田ハンチング@dcp)