2018年12月24日(月)は日本では祝日で株式市場はお休み。アメリカ合衆国ではクリスマスイブですが市場は開いていました。連邦機関の閉鎖問題についてまだ解決の糸口が見つからず(議員の皆さんがクリスマス休暇なので当たり前ですが)、またマティス国防長官の退任確定(しかも2カ月前倒し)、さらにはムニューシン財務長官がトランプ大統領に解任されるのでは?などの報道もあり、トランプ政権に対する市場の不信感が募っています。
そのため12月24日の合衆国の株式市場は以下のように大幅続落となりました。
・NYダウ30種 ▲653.17 (▲2.91%)
・S&P500 ▲65.52 (▲2.71%)
・ナスダック ▲140.08 (▲2.21%)
また、政治的な先行き不安からドルが売られ「ドル円」は大きく「円高」に傾きました。以下のチャートのとおり急速に円高が進み、「年末はドル高になる」という伝説を覆す形となっています(チャートは『Yahoo! Finance』より引用)。
トランプ大統領が求めていた「ドル安」となったのです。政権からの介入を受けないという建付のFOMC(Federal Open Market Committeeの略:連邦公開市場委員会)は、トランプ大統領の脅迫をガン無視して「利上げ」を決定。そのためにドル高が進行してもトランプ大統領はただ傍観するしかありませんでした。
なんとも皮肉なことに、トランプ大統領は自ら招いた政権への不信によって「ドル安」を達成したわけです。トランプ大統領の深謀遠慮だったらスゴイですね。
(柏ケミカル@dcp)