韓国メディアは(そして政府機関も)「輸出が絶好調」とやたらに喧伝しますが、貿易のもうけが減少して大問題になっています。
貿易のもうけ(貿易収支)は輸出から輸入を引いて求めますが、輸出金額が伸びても輸入金額がそれよりも大きく伸びるため、もうけが減るのです。
問題が資源価格の急騰です(+資本財の価格上昇)。
韓国政府は資源価格の上昇は一時的なもの、輸出金額は上昇しているので問題ない――としているのですが、先にご紹介したとおり「長く続いたらどうするんだ」なのです。
2022年02月25日、『韓国銀行』が「2022年1月貿易指数および貿易条件」を公表しました。このデータを見ると「大丈夫なのか」と思わされます。
まず輸出について見てみましょう。
2022年01月
輸出物量指数:7.7%増加
輸出金額指数:22.4%増加※増加率は対前年同月比
⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2022年1月貿易指数および貿易条件」
輸出の物量は「7.7%」しか増加していないのに、輸出金額は「22.4%」も増加しています。
つまり、輸出品の物価が上がっているのです。世界的インフレ傾向で韓国の輸出品も価格上昇し、これが韓国の輸出金額「絶好調」の理由でもあるのです。
次に問題の輸入です。
2022年01月
輸入物量指数:10.2%増加
輸入金額指数:34.4%増加※増加率は対前年同月比
⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2022年1月貿易指数および貿易条件」
輸入物量は「10.2%」の増加、輸入金額は「34.4%」の増加です。
物量、金額共に輸出を上回って上昇しています。また明らかに輸入の物価の方が上がっています(物量:金額で計算すると輸入の方が上)。
このような状況が韓国政府の希望を裏切って長く続いたら、貿易収支が赤転しないで済むのか――なのです。
(吉田ハンチング@dcp)