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「韓国の新旧権力の潰し合い」は日本をダシにする。「韓国外交部の日本非難」は尹批判

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現在の文在寅大統領はじめ政権側と尹錫悦(ユン・ソギョル)次期大統領側との戦いが激しくなっています。

まず、時系列で起こったことを確認してみます。

2022年03月28日、尹錫悦(ユン・ソギョル)次期大統領が駐韓日本大使である相星孝一さんと会談。日韓関係を好転させる意思を見せました。

03月29日、日本の文部科学省委が04月に導入される新たな学習指導要領による教科書を公表。

この直後から韓国メディアに日本の教科書を非難する報道が出ます。

03月30日、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領側が日本の教科書についての意見を求められ、金恩慧(キム・ウンヘ)報道官が「まだ当選者の立場なので個別的外交事案に立場を表明するのは不適切だ」と回答。

明らかに日本に対する批判を避けた形です。

03月30日韓国外交部が日本の検定教科書について文句をつけるプレスリリースを出しました。

以下です。

1.韓国政府は、日本政府が03月29日(火)に自国中心の歴史観に従って過去の歴史的事実を歪曲する高校教科書を検定通過させたことに対して深い遺憾を表明し、是正を促す。

2.特に、歴史的・地理的・国際法的に明白な我が固有の領土である独島(原文ママ)に対する空虚な主張が盛り込まれた教科書を日本政府が再び検定通過させたことに強く抗議し、独島に対する日本のいかなる主張も受け入れるできないことをはっきりと明らかにする。

3.韓国政府は、日本軍慰安婦被害者問題および強制徴用問題関連表現および記述(原文ママ)が強制性を薄める方向に変更されたことに強い遺憾の意を表明し、日本政府がこれまで自ら明らかにしてきた過去史関連謝罪・反省の精神に立脚した歴史教育をしていくことを促す。

4.日韓両国間の建設的で未来志向的な関係構築のためには、未来を背負う世代の正しい歴史認識が基礎にならなければならないだけに、日本政府が歴史を直視し、青少年教育においてより責任ある姿勢を見せるを期待する。終わり。

⇒参照・引用元:『韓国 外交部』公式サイト「日本教科書検定結果に関する外交部の広報担当者の表明」

このように、日本を強く非難する声明を出した外交部ですが、尹錫悦(ユン・ソギョル)陣営に対する批判にもなっています。「なぜお前は及び腰なんだ」というわけです。

つまり、これは日本への非難でありながら、文政権内部からの尹錫悦(ユン・ソギョル)次期大統領に対する揺さぶりと見ることができます。

尹錫悦(ユン・ソギョル)次期大統領に「親日派」のレッテルを貼って、国民に非難させたいのです。

実際、尹錫悦(ユン・ソギョル)陣営の「まだ当選人」という発言に対して、「次期大統領にふさわしくない」「選ぶべきではなかった」という声が出ています。

現在の外交部は尹錫悦(ユン・ソギョル)陣営の対日姿勢が気に入らないのです。

その証拠に、2022年02月12日に行われた日米韓三カ国外相会談において、日米が提唱した日米韓の軍事演習」について、鄭義溶(チョン・ウィヨン)外交部長官は拒否した――という報道が出ています。

尹錫悦(ユン・ソギョル)さんは「日米韓の緊密な協力」とうたってきましたので、これも現外交部は苦々しく思っているのです。

何度もご紹介しているとおり、現在の外交部長官である鄭義溶(チョン・ウィヨン)さんは、中国・台湾の緊張が最高潮に高まっている最中、中国に呼ばれて台湾のすぐ向かいにある厦門までホイホイ出かけていくような人物なのです。

ですから、旧勢力の中でも際だって反尹錫悦(ユン・ソギョル)であることは間違いありません。

現在の外交部は尹錫悦(ユン・ソギョル)の足を引くことに必死になっていると思われます。

というわけで、生存が懸かっていますので、旧勢力は新勢力に必死に抵抗するでしょう。どうも日本は、新旧権力対立のダシにされると思われます。

(吉田ハンチング@dcp)

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