自由主義陣営国による経済制裁に直面しているロシア。
グローバル企業の撤退、ハードカレンシー決済の遮断などで旧ソ連時代のビンボな感じに戻りつつあります。
プーチン大統領はじめロシアの指導者は「経済をどうするつもりなんだ」なのですが、ロシアメディア『タス通信』にМихаи́л Влади́мирович Мишу́стин(ミハイル・ウラジーミロヴィチ・ミシュスティン)首相の発言を報じた記事が出ました。
以下にミシュスティン首相の一問一答の部分を引用します。
制裁への適応のタイミングについて
「経済を再建するのには時間が必要です。このような打撃の後、再建するには少なくとも半年を経ないことには不可能です」
⇒参照:引用元:『タス通信』「Экономике нужно полгода на адаптацию, а стране – свой AppStore. Ответы Мишустина депутатам」
ロシア経済が制裁に適応するには少なくとも6カ月かかるという認識を示しています。
面白いのは、『Apple』や『Google』など自由主義陣営国のITサービスが停止しているのですが、これをビジネスのチャンスだと指摘した発言があります。
以下です。
「この機会に、開発者、プログラマー、IT関係者の皆さんには自分たちのエコシステムを作ろうよ、と言いたいです。
そのために必要なものはすべて揃っています。
AppStoreやGoogle Playでは、いつまで経ってもアプリケーションをダウンロードできないかもしれないので、自分たちでオンラインショップを作る必要があります。
この夏までには、Androidプラットフォームの国内アプリショップが稼動し、ロシアの開発者は自分のショップを持ち、そこでアプリケーションをダウンロードし、さらに開発を進めることができるようになります。
同時に、彼らのプラットフォームには質の高いマネタイズが必要です。それが若者を呼び戻し、私たちのフィールドになるのです」
⇒参照:引用元:『タス通信』「Экономике нужно полгода на адаптацию, а стране – свой AppStore. Ответы Мишустина депутатам」
仕方がないので独自のマーケットを作るとしています。
このような発言から分かるのは、ロシアは制裁が長く続くことは覚悟の上で、もう独自の道を行こうとしている――ということです。
自由主義陣営の制裁が解除されるような方向転換するつもりはないのです。
ですから、とことんロシアを締め付ける以外に解決方法はありません。
(吉田ハンチング@dcp)