Money1でもしつこくご紹介しているとおり、中国では習近平さんはじめ、国務院、商務部、外交部など中国共産党の上から下まで「中国よいとこ、投資に最適」と声高にウソをいい続けています。
それだけお金が回らなくて二進も三進も行かなくなっているわけですが、こんなプロパガンダに騙される投資家はいません。
実際対中国の投資は減少を続けています。中国一の商都・上海の2025年第一四半期のデータが、2025年04月27日に上海市統計局から公開されていますので、確認してみましょう。
以下をご覧ください。
2025年01~03月、上海で新たに設立された外商投資企業は1,349社で、前年同期比0.7%増となった。
実際に使用された外資金額は45.50億米ドルで、前年同期比24.8%減少した。
業種別に見ると、実際に使用された外資金額の上位3業種は以下の通りである:
1.リースおよびビジネスサービス業:
23.74億米ドル(69.3%増)2.卸売・小売業:
8.13億米ドル(61.2%減)3.科学研究・技術サービス業:
6.67億米ドル(5.5%減)
設立された会社は0.7%増加した――としていますが、実際に投入された資金は対前年同期比で「-24.8%」と、ほぼ1/4も減少しています。
「リースおよびビジネスサービス業」は61.2%増加ですが、卸売・小売は「-61.8%」、科学研究・技術サービス業は「-5.5%」ですので、実体経済・消費・技術への投資が軒並み冷え込んでいるのは明らかです。
そもそも全体で1/4減少ですので、惨状といっていいでしょう。中国一の商都・上海ですらこの有り様なのです。
上海でこれほどの減少――ということは、内陸部や地方都市ではもっと酷いと見なければなりません。先に国際収支統計でのデータをご紹介しましたが、すでに中国全体への直接投資(FDI)の流れは止まっているのです。
習近平さんがどれほど大声を出しても、自由民主主義国家は資金を投入しないでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)