<<重要な追記>>
買収金額のより詳細な報道が出ましたので表記を修正いたしました。
<<以下記事>>
短信ですが、長いこと付き合ってきた話がようやく一区切りつきそうですのでご紹介します。
韓国の『双竜自動車』の買収先がようやく決定しました。
最終買収先は『KGグループ』で決定!
2022年06月28日、ソウル回生裁判所が、買収に名乗りを上げ公開入札で買収金額を「3,355億ウォン」に積み上げた『KGグループ』を最終買収者と認定しました。
ただし、何度もご紹介してきたように、公的債権(未払いの税金や賃金など)が約4,000億ウォン(3,900億ウォンの報道あり)もあり、短期間の運営資金などの債務約2,000億ウォンあるので、結局買収金額は約1兆ウォンを超える見込みです。
「よくまあ四半期連続赤字※を更新し続ける会社を拾いにいくものだ」と感心しないではいられませんが、先の『エジソン・モータース』とは違って、『KGグループ』は、化学肥料会社『KGケミカル』を中核企業とする企業グループ。
韓国でも中堅の企業グループで実績もあります(自動車産業の経験はありませんが)。
※2022年第1四半期時点で「21四半期連続赤字」です。
次の山場は「債権団との合意」
これから、『双竜自動車』と買収先となった『KGグループ』との間で再建プランが作成されます。
作成した事業プランが08月に予定されている債権団との交渉において認められれば、『双竜自動車』の事業再生手続きは一応完了。1年と6カ月ぶりに法定管理下から卒業することになります。
ただし、法的に認められた回生期限は2022年10月15日ですから、のんびりしているヒマはありません。
やっといい話も出た! 新型SUV「トーレス」が人気
『双竜自動車』にとっていい話も出ていますので、こちらもご紹介しておきます。
本記事のアイキャッチにもなっている新型SUVのコンセプトアートが「トーレス」としてお目見えし、予約台数だけで1万2,000台を集めた――とのこと。
↑コードネーム「J100」プロジェクトが新型SUV「TORRES(トーレス)」として形になりました。
苦労ばかりしてきた『双竜自動車』にとって久しぶりのスマッシュヒットです。これをテコに会社の再建がなるといいですね。
それにしても――インドの『マヒンドラ&マヒンドラ』が「株主やーめた」と宣言したのが2020年ですから、Money1でも『双竜自動車』の危機に付き合ってもう2年です。
「そろそろなんとかならないものか」と思わないでもないですが、万年赤字の会社なので、そう簡単に黒字化はできないでしょう。
また法定管理下に置かれないよう黒字化を達成されることを心から祈念申し上げます。
(吉田ハンチング@dcp)