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韓国「通貨スワップに含み残す」と強弁。イエレンさんは韓国に優しかった

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アメリカ合衆国財務省のジャネット・ルイーズ・イエレン(Janet Louise Yellen)長官が訪韓したのですが、あれだけ騒いだ「米韓通貨スワップ」については、事実上「空振り」しました。

韓国メディア『中央日報(日本語版)』の記事から一部を以下に引用します。

韓米の財務相が次第に悪化する世界の経済状況の中で緊密な政策共助が必要だということに同意した。

外国為替市場安定策として注目を集めた通貨スワップ締結はなされなかったが、「外貨流動性供給」を明示して今後の韓米通貨スワップ再締結の可能性を残しておいた。

企画財政部関係者は「通貨スワップに準じた措置ができると明らかにしたことで、揺れ動く韓国の外国為替・金融市場に肯定的な影響を及ぼすだろう」と評価した。
(後略)

⇒参照・引用元:『中央日報(日本語版)』「韓米「必要時には外為市場流動性供給装置実行」…通貨スワップに含み残す(1)」

「通貨スワップ締結はなされなかった」と書いていますが、当然です。

韓国の渇望しているドル流動性スワップ(韓国側呼称は「通貨スワップ」)は、中央銀行同士で締結するものであって、イエレンさんの容喙することでりません。

そもそもが、イエレンさんは財務省のTopであって、古巣とはいえ『FRB』(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)の了解、「ドル流動性スワップ」について相談するのがおかど違いです。

それでも韓国側が粘ったのでしょう。合衆国も韓国にかなり譲歩したらしく、

必要であれば、流動性供給の仕組みのようなさまざまな協力を行うことができる

have ability to implement various cooperative actions such as liquidity facilities if necessary.

⇒参照・引用元:『韓国 企画財政部』公式サイト「米韓財務長官会の結果」

という表現が入りました。

これをもって「『外貨流動性供給』を明示して今後の韓米通貨スワップ再締結の可能性を残しておいた」と書いていますが、上掲の英文のとおり、そこまで確かな表現とは思えません。

「流動性供給の仕組みのような」 なので、そうとは限らないですし、「必要であれば」と入っています。

「必要であるかどうか」を判断するのは誰なのでしょうか。合衆国なのではないでしょうか。

そもそも「have ability to implement various cooperative actions such as liquidity facilities if necessary.」と延べたのは、財務省のイエレン長官であって、『FRB』ではありません。

ドル流動性スワップは『FRB』マターです。

「通貨スワップの再開につながるかもしれない」と書いていますが、合衆国財務省はドル流動性スワップを締結できないので、「つながらない」と思われるのですが。

とはいえ、イエレンさんは韓国のしつこい「通貨スワップ」連呼にできる限り応えてあげたのではないでしょうか。

実際に何をするのかは非常にあやふやな表現ながら、韓国メディアが「通貨スワップに含みを残す」と書くほどの巧い対応をしたわけです。

イエレンさんは韓国に優しかったのです。

ひらりと身をかわしたのですけれども。

(吉田ハンチング@dcp)

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