株式投資についてのニュースなどで「ベータ」あるいは「ベータ値」という言葉が登場することがあります。この「ベータ」「ベータ値」は、INDEX(指標)の一つですが、主にリスクについて測るときに使われ、市場の変化とどのくらい連動しているのかを表しています。
例えば、ベータ値が「1」の株式銘柄があったとすると、この株式は市場平均の変動と同じ変化率で値動きすることを示します。またベータ値が1より大きい数字、例えば「1.5」だった場合には、株式市場(の平均値)が10%上昇すればその銘柄は15%上がり、10%下落すればその銘柄は15%下がります。
ベータ値が1よりも大きい株式銘柄は市場の変動よりも大きく値動きし、1よりも小さい株式銘柄は市場の変動よりも小さく値動きするのです。
「ベータ」「ベータ値」ってナニに使うの?
「ベータ」「ベータ値」は特にポートフォリオを組むときに重要となります。分散投資する際には、市場との連動性、非連動性を考えてポートフォリオを組まなくてはなりません。市場との連動性の高いものばかりに投資を行うと、市場に下落局面が訪れた際に「総崩れ」となってしまいますからね。
例えば、「ベータ値が2」で「市場平均が1%上がったら2%の利益をもたらす」と考えられるこの銘柄を何株、他に市場との連動性は低い手堅いコモディティーをこれだけ……というふうに投資先を決めるのに「ベータ」「ベータ値」を参考にするわけです。
投資信託で「市場平均の倍の収益が上がります!」なんて商品があった場合には、そこに組み入れられているのは、たいていベータ値が「2以上」の株式銘柄などだったりします。こういう金融商品はけっこうリスクが高いですから、購入するなら中身がどのようなものか慎重に確認してからにしてください。
(柏ケミカル@dcp)