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韓国「安全資産・日本円の墜落。今よりも力を失うだろう」

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韓国メディア『毎日経済』に興味深い記事が出ています。『早稲田大学 国際学術院』の朴相俊(パク・サンジュン)教授にインタビューした記事で、「『安全資産』円の墜落…『もうOOOには上がらない』」というタイトルです。

↑このインタビュー記事の内容を含んだ動画がYouTubeで公開されています。中には「05:22Q. 国家負債比率は高いが、ほとんど日本の自国民所有だから大丈夫?」という話もあってなかなか面白いです。

記事の方は「日本円がこの先、高値になるか安値になるのか、投資するに値するのか」について予想した記事です。結論からいえば、朴相俊(パク・サンジュン)教授は、日本円は投資には向かない――と述べています。

記事の一部を以下に引用してみます。

Q. 安全資産、準基軸通貨と呼ばれる円、近年の歴代級円安で投資関心が高まりました。これをどのように見ますか?

A:
個人的には、リスク資産となった円への投資はお勧めしません。

昨年、一時的に1ドル=150円を超えたこともありましたし、もっと円高だった時期もありました。

2009年から2012年の間に1ドル=80円台が崩れたこともありました。 変動幅が激しいですが、私は円が非常に強いときも、円が安全資産であり、基軸通貨であるため、そうとは思いませんでした。

円が強いか弱いかは、常に円に対する需要と供給によって決定されるからです。

円には強力な需要の源泉がありますが、日本は海外の純資産が4兆ドル以上と推定されます。このうち多くの部分が債券ですが、債券は最近のような高金利の状況では収益がより多くなります。

また、企業が1985年のプラザ合意以降、生産施設を多く海外に移転しました。

『現代自動車』の場合、世界7カ国で車を生産していますが、『トヨタ』は22~23カ国で生産しており、もっと多くの国に浸透しており、ここで継続的に所得が発生しています。

この所得は特にドル所得が多く、日本でこのドル所得を円に換えようとする瞬間に円の需要が高まります。このような強力な需要の源泉があるため、円は高くなったのです。

一方、今のように日米の金利差が開くと、海外にあるドル資産を持ち込む必要がなくなります。

日本の金利が低すぎて海外で所得が発生したら、海外で再投資した方がいいので、ドルを日本に持ち込まれないので、ドル需要が増えるわけです。

要するに、円は需要と供給が常に緊密に対峙しており、これがどちらかに傾くと非常に円高になったり、円安になったりします。

最近の経験を通じて、円が非常に弱くなる可能性があることを全世界が知るようになりました。また、過去とは円の地位が違ってきています。

そのため、今回は円を買っておいて、さらに暴落すると大きな損失を被るという警戒心があり、過去ほど円を買うことはないと思います。

そのため、以前のように円がそれほど強力になることはないでしょうし、世界中の通貨の中で今より力を失うことになると思います。

このような文脈で、昔のように円が1ドル当たり100円を突破して90円になることを期待して今円に投資するというのは望ましくないと思います。

もし本当に円に投資するとしても、1ドル=115円くらいまで期待できると思います。

しかし、それ以上は難しいと思います。

⇒参照・引用元:『毎日経済』「『安全資産』円の墜落…『もうOOOには上がらない』」

興味深いのは、朴教授は日本円を「リスク資産となった」と見ていることです。そのため、実需要以外で円に投資するのはやめておいた方がいい、としています。

また、かつてのように「1ドル当たり100円を突破して90円になること」は恐らくないだろうとし、「1ドル=115円」ぐらいなら期待してもいいかもしれない、と述べています。

こればかりは市場が決めることなので、実際にどうなるか分かりませんが、朴教授が指摘している中で非常に重要なポイントがあります。それは「ドル一強の中で起こった円安である」という点です。

昨年のようにドルが極めて強くなると(ドル一強状態)、海外で得た所得を日本円に換えずにドルで温存し、「再投資した方が得だ」となって、ドル売り円買いが減少し、それがさらにドル高を進めるのです。

しかし、これを「円はもはや安全資産ではない」「円はリスク資産」と言うのかどうかは疑問です。ドル一強というのは、他の主要通貨が全部ドルに対して安くなるのですから。

実際、韓国のウォンもアジアの他の通貨と比較して異常なほど安値進行し、韓国メディアを「うちの通貨が最弱だ」と嘆かせました(だいだい合っていた)。

韓国「ウォンは最弱の通貨だ」という嘆き。だいたい合ってる
韓国の通貨ウォンが対ドルで急速に安値進行しています。そのため、韓国の識者・メディアからは「ウォンは最弱の通貨ではないか」といった嘆きの声が上がっています。先にご紹介した『中央日報』の「40の主要通貨に対して値を下げている」という記事もその声...

円はリスク資産は言い過ぎではないかと思われますが、いかがでしょうか。

(吉田ハンチング@dcp)

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