韓国「日本企業がもうけている。ぐぬぬ……」『サムスン電子』『SKハイニックス』は日本製品がないと困る

広告
おススメ記事

韓国の半導体産業は『サムスン電子』『SKハイニックス』の二強によって支えられています。ただし、韓国が半導体強国と誇る割にはその地盤は強固なものではなく、あくまでもメモリー半導体によるものです。

現在、メモリー半導体の価格は全体的に下落しており、それが『サムスン電子』『SKハイニックス』の業績を悪化させています。ただし、HBM(High Bandwidth Memory:広帯域メモリー)が注目され、価格も上昇傾向です。

広帯域メモリーというのは「メモリーをより広帯域接続するために、バス幅増やそう」というアイデアから出たものです。

まず、Silicon Interposer(シリコン・インターポーザー)という小さな基板の上でプロセッサーとメモリーをつなぎます。その上でインターポーザーを基板と接続します。

シリコン・インターポーザーはシリコンでできているため、より多くの配線を作ることが可能で、これによってバス幅を増やすことができるのです。


↑『SKハイニックス』による12層のHBM3の説明GIF。インターポーザーによって、メモリーとプロセッサーをつなぎ、インターポーザーが基盤に接続されます。

HBMはハイエンドPCやサーバーにニーズがあって、汎用品ではない高価値製品です。『サムスン電子』『SKハイニックス』供に、HBMでは業績を上げています。

ところが、このHBMを製造するには日本企業が欠かせません。韓国メディア『ヘラルド経済』が「ぐぬぬ……」という記事を出していますのでご紹介します。

(前略)
半導体企業初の時価総額1兆ドル(約1,300兆ウォン)時代を開いた『NVIDIA』のAI用先端グラフィック処理装置(GPU)の需要が急増し、韓国企業の背後で日本企業が「静かな恩恵」を享受しているという分析だ。

(中略)

06日、業界によると、『サムスン電子』と『SKハイニックス』はHBM3関連の核心技術を実装する過程で、それぞれ日本の「Resonac(レゾナック)」と「Namics(ナミックス)」という会社から主要素材を供給されている。

HBM3はHBM製品のうち4世代に該当するもので、現在、NVIDIAの最先端GPUである「H100」に搭載され、最近最も注目されているメモリーチップに分類される。

このHBMは、DRAMチップを垂直に積み重ねてシリコン貫通電極(TSV)工法で接続して作るが、このように上下に積み重ねたチップをTSV工法で接続するためには、凸凹に突き出たバンプ(半導体チップと基板を接続する球形の突起)を活用することになるが、このとき重要なのがバンプ間の空間を埋める作業だ。

『サムスン電子』は、日本の『レゾナック』から供給されている「非導電性フィルム(NCF)」を入れて隙間を埋める。チップの間にNCFという絶縁フィルムを重ね、ここに熱と圧力を加えて上側を強く押して貼り付け、絶縁フィルムが溶けて接着するのだ。

(中略)

サムスン電子とは異なり、『SKハイニックス』はフィルムを使用しない。MR-MUF(Mass Reflow Molded Underfill)方式でHBM3を製造している。

MR-MUFは『SKハイニックス』が初めて開発した技術で、現在もSKハイニックスだけがこの技術を使ってHBMを製造しているという。同社は現在量産中のHBM3を超え、来年発売予定の製品(HBM3E)でもMR-MUF方式が市場競争力を維持するために主効果を発揮すると観測している。

MR-MUFパッケージは、半導体チップを回路に取り付け、チップを上に積み上げる際、チップとチップの間の空間を「エポキシ・モールディング・コンパウンド(EMC)」という物質で埋めて貼り付ける工程を指す。EMCは、チップとチップ間の回路を保護するために注入される「液体状の保護材」である。

この液体形態の保護材は、日本の『ナミックス』という企業から供給される。業界によると、EMCを生産する企業は多いが、『SKハイニックス』のHBM3を生産するために使用される物質はナミックスだけが唯一供給している状態だ。

(中略)

『サムスン電子』による『NVIDIA』への供給が最終確定されれば、『サムスン電子』と『SKハイニックス』両社が関連恩恵を享受する見通しだ。

同時に、これらの企業に核心素材を提供する日本企業の地位もさらに浮き彫りになるという分析だ。

これにより、『サムスン電子』と『SKハイニックス』も日本素材企業との協力の多様化のためのさまざまな議論をしているといううわさだ。

業界関係者は「現在、日本の素材企業はさまざまなグローバルメモリーメーカーからHBM関連の素材供給のための議論を進行中だ」と話した。

⇒参照・引用元:『ヘラルド経済』「日本なしではサムスン-SK AIチップ作れない? 意外な「強者」の正体は」

『サムスン電子』『SKハイニックス』の背後で日本企業が業績を伸ばしている、と「ぐぬぬ……」となっている様子がうかがえる記事となっています。

日本企業の半導体素材についての地位は大きなものがあります。

(吉田ハンチング@dcp)

広告
タイトルとURLをコピーしました